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ミートキャリアから学ぶ30代女性のキャリアアップ形成問題
ここ数年、有料でキャリア相談を提供するサービスが増えています。
とくに20代〜30代の女性を中心に「育児と仕事の両立」や「将来のキャリア形成」に悩む人が増えており、専門家に相談する選択肢が広がっています。なかでも話題になっているのが、オンラインキャリア相談サービス「ミートキャリア」です。
目次
有料キャリア相談サービスが注目される背景
増加するキャリアの多様化とモヤモヤ
女性(母親)のキャリアをめぐる課題は複雑です。たとえば「小1の壁」や「マミートラック」など、結婚・出産・育児などのライフイベントに直面するたびにキャリアの方向性を悩む人が少なくありません。
「私、このままでいいのかな?」という漠然とした不安を、自分一人で解消するのは簡単ではない時代です。SNSの普及や働き方の多様化により、「正解」が見えづらくなっているとも言えるでしょう。
ミートキャリアの特徴と評判
ミートキャリアは、転職や中長期的なキャリア形成に関する悩みに対し、プロのキャリアカウンセラーが中立的な立場でアドバイスを行うサービスです。自分の強み・弱みを客観的に見つめ直すことができ、キャリアの棚卸しや整理に役立ちます。
口コミを見ると「自分の強み・弱みを整理できた」「話すことで頭がすっきりした」というポジティブな声が目立ちます。特に自己分析に強く、キャリアの棚卸しをしたい人にとっては有効な選択肢となり得ます。
理想の働き方を描いても、求人がなければ始まらない
在宅勤務=誰でもできる仕事ではない現実
一方で、キャリアの理想像を描けたとしても、現実的な課題に直面するケースは多いです。たとえば「育児中なので完全在宅勤務(フルリモートワーク)で働きたい」と考えたとしても、完全在宅勤務の求人はそう多くはありません。
当社でも求人広告事業を展開しているため、いくつかの在宅勤務求人に携わってきましたが、採用ハードルは非常に高いのが実情です。未経験OKのリモート求人はほとんどなく、一定の実務経験やスキルが求められる傾向にあります。
希望条件をすべて満たす求人はレア
「年収が高く、やりがいがあり、時間の融通が利く」――そんな完璧な求人があれば理想ですが、現実にはレア中のレア。もちろんゼロではありませんが、多くの場合は何かを優先すれば何かを妥協せざるを得ません。
だからこそ、キャリアの優先順位を明確にすることが大切なのです。
キャリア形成に必要なのは、自己理解とマーケット理解
求人情報の理想と現実のズレに注意
さらに注意したいのが、求人情報そのものの信頼性です。
転職サイトやエージェントの情報には、残業時間や仕事内容について実態と異なる内容が含まれているケースもあります。
「ほぼ定時退社」と聞いて入社したのに、実際は毎日2時間残業――そんな話は珍しくありません。また、事業の方向性が変わることで、入社後にまったく別の業務を任されるということも起こり得ます。
自己分析だけでは不十分な理由
ミートキャリアのようなキャリア相談サービスで自己分析を深めることはとても有効です。ただし、自己理解だけでは不十分です。市場(マーケット)との接点を持たなければ、せっかく描いたキャリアプランが『絵に描いた餅』になってしまいます。
キャリア相談のゴールは「理想を言語化すること」ではなく、「行動につながる選択肢を現実的に見つけること」。その視点を忘れないようにしたいものです。
まとめ:キャリア相談を活かすには「現実を見据える視点」が不可欠
キャリア形成には多くの要素が絡み合い、簡単に答えが出るものではありません。とくに女性の場合はライフステージの変化がダイレクトにキャリアに影響を与えるため、より一層の柔軟性と戦略が求められます。
「働き方を変えたい」「自分に合った仕事を見つけたい」と思ったとき、自己分析に加えて、今の社会がどんな人材を求めているのかという視点も忘れずに持っておきましょう。
キャリア相談サービスは、そんな複雑な状況に対する地図やコンパスのような存在です。しかし、目的地を決めて進むのは自分自身。現実を見据えたうえで、自分の力で未来を選び取る。その意思こそが、キャリア形成において最も大切なのです。