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フィードバック面談から考える20代からのキャリア設計の重要性
雑記・日記・備忘録キャリア設計に関する本「キャリアロジック~誰でも年収1000万円を超えるための28のルール~(著:末永雄大)」を読みました。最初はいわゆる転職成功術を書いた本だと思い敬遠していましたが、読んでみたら意外に面白く、学びの多い本でした。
転職、年収、これからの働き方に悩むビジネスパーソン必読のキャリア本の決定版!キャリアの全てを知り尽くした転職エージェントが公開する誰もが知っておくべきキャリアの真実!
この本は転職エージェントの人が書いた本なので、ポジショントークに聞こえるかもしれませんが、非常に理にかなった考え方だと思います。その本の中に「終身雇用が崩壊しているので、転職を含めたキャリア戦略が必要」と書かれていました。
よく人事考課のタイミングで評価面談またはフィードバック面談を実施している会社も多いですが「将来どうなりたいか?」と若手社員に質問する管理職もいると思います。将来の夢やキャリアプランを聞くことは大事ですが、この質問自体に転職の選択肢を含めた回答を与えるべきだと思います。
陥りやすいのが「(会社内で)将来どうなりたいか?」という暗黙の前提ありきの質問になってしまうことです。
主な選択肢として現在の職種で専門スキルを磨くか、ジョブチェンジするかの2択しかありません。会社によっては異動願いができない会社もあるでしょう。むしろそれが普通。そういう意味では意味のない質問だと言えます。
他にも新卒2年目の社員から「27歳までに年収1千万円になりたいです!」と言われても、そもそも給与テーブルが1千万円になっていない場合は「それなら今すぐ退職したほうが良いよね」という回答しかありません。
上司の立場上、正解とはいえ退職を積極的に推奨することは言えないと思いますので「努力して給与テーブルを覆す存在になりましょう!」という中身のない回答だけに留まるでしょう。
とはいえ転職を含めたキャリア設計のアドバイスは「管理職の鈴木太郎さんが部下に転職を勧めているぞ!」とも捉えかねないので、市場環境を理解した器の大きな組織でないと難しいです。これを読んでいる人の会社はどうでしょうか?
かくいう私も一度だけ後輩に転職を含めたキャリア設計のアドバイスをしたことがあります。退職する際の寄せ書きに「あのときは勉強になりました」と、そのエピソードが書かれていました。
その後輩にとって何十回も伝えたビジネスマナーや働くスタンスのアドバイスよりも、たった一回だけのキャリア設計のアドバイスが心に響いていたことにちょっと驚きました。
いまコロナによる業績不振でリストラのニュースが増えていますが、20代のうちから自分の市場価値を理解し、高めてきたかどうかでネクストキャリアの選択肢に大きな差が出てきていると思います。
40代で会社内価値はあっても市場価値が低い人は苦労するでしょう。そうならないためにも20代のうちから「会社選び」と「仕事選び」を真剣に考えて、10年後の理想の自分像についてもっと考えるべきだと書かれています。
10年以上前の話になりますが、新卒入社した会社での評価面談で「転職を含めたキャリア設計」について考える機会をくれた上司がいました。立場上難しい問いかけでしたが、いま思い返しても、あれは良いフィードバック面談でした。