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絶対に聞いてはいけない採用面接のNG質問・禁止事項5選
採用手法・採用知識採用面接の際に聞いてはいけないNG質問があることをご存知でしょうか?採用面接では、基本的人権の侵害や就職差別につながるとして聞いてはいけない質問事項があります。うっかり聞いてしまわないように理解しておくべき内容を質問事例集としてまとめました。公正な採用選考を目指すうえでも、しっかり理解して面接にのぞみましょう。
家族構成や親の職業を質問
面接時に親の職業を聞き、
「〇〇の職業の家庭だと〇〇のような人が多いですね」と発言。
質問した理由
親の職業を聞くと、大体の家庭環境が推測され、
応募者の人物像がわかることが多いと考えたため。
問題点
本人の適正と能力に関係のないこと
面接官の一方的な思い込み
愛読書を質問
面接時にシュミについて質問し、応募者が「読書」
と答えたため、「何を読んでいるのか」と聞いた。
質問した理由
趣味の話題で本人の人物像を引き出そうと考えたため
問題点
応募者が「読書」と答えた時点で、「収集してはならない情報」
と認識し、それ以上は質問しない配慮が欠如。
改善内容
「最近読んだ本はなんですか?」と別の角度で質問する。
アンケート記入を要求
面接時に企業独自のアンケートに記入するよう求めた
(家族構成、住宅状況、既住歴等)
要求した理由
履歴書の内容だけでは、応募者が自社に相応しいか分からず、
採用前に少しでも多くの情報を得たかったため。
問題点
本人の適正と能力に関係のないこと
採用選考時に必要な情報と、採用決定後に収集すべき情報の混在
健康診断書の提出を要求
事務職への応募者が二次面接を受けるときに
健康診断書の提出を求めた。
要求した理由
病気があると仕事に影響すると考えたため
問題点
業務を遂行する上で必要な健康診断ではない。
注意点
業務の目的達成に必要な範囲内では可能とされている。
高所作業従事者の採用において血圧値を把握しておく必要がある等
戸籍謄本か戸籍抄本の提出
採用決定後に戸籍謄本か戸籍抄本などの提出を求めた。
要求した理由
従業員名簿を作成するため、
住所、氏名、年齢等を確認したいと考えたため。
問題点
戸籍謄本(抄本)や住民票には本籍地が記載されている。
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企業事例
2021年1月、大手食品メーカーの株式会社明治の大阪工場(大阪府高槻市)がアルバイトの採用面接で、応募者に体重やウエスト、既往歴などを書面で尋ねていたことが問題視されました。公共職業安定所(ハローワーク)は職業安定法に抵触する恐れがあるとして行政指導を実施。
同社の回答によると身長や体重の質問は「作業着のサイズ確認のため」、既往歴については「小麦アレルギーを持たれている方への対策」とのことでしたが、面接段階で聞くのは問題があります(または聞き方に配慮すべき問題です)。
作業着は採用後またはMやLのサイズのみの質問票にする配慮が必要です。既往歴は雇入時健康診断で把握する、または質問目的を明確にして「弊社作業ラインでは小麦を含む食材を扱いますが、アレルギーは大丈夫ですか」などといった質問に変更する必要があります。
まとめ
株式会社明治のように差別的な意図がなくても、聞き方や伝え方次第で問題になるケースがあります。十分に注意するようにしましょう。
面接官として話を広げるために軽い気持ちで聞くてしまいがちですが、NGな質問は結構多いです。今回は特に人事部以外の社員が面接官になった際に陥りがちなNG質問を5項目にまとめました。他にも色々ありますが「仕事とは関係ない質問はしない」が鉄則です。面接官を担当するならば、きちんと覚えて、採用面接にのぞむ必要があります。
基本的人権を尊重するのは当たり前のことですが、応募者がリラックスできるようにしてあげることが重要です。面接官の態度や印象で、会社のイメージが決まってしまうことは非常に多いですので気をつけなければいけません。採用選考の進め方や採用担当者の言葉遣い一つで企業ブランドが左右されるという意識を強く持ちましょう。