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採用改善に欠かせないKPIとは?求人広告に使える分析指標の見直し術
人材確保に悩む企業は年々増加しています。「求人広告を出しても効果が出ない」「どこを改善すれば良いかわからない」と感じている採用担当者も少なくありません。
この記事では、採用活動におけるKPI(重要業績評価指標)を見直すことで、アルバイト・パート・中途採用すべてに共通する課題を可視化し、改善につなげる方法を解説します。特に、求人広告の効果測定に役立つ8つのKPIを中心に取り上げます。
目次
採用KPI・採用指標が重要な理由
採用できないと一言で言っても様々な原因があります。応募者(候補者)側の問題や、当日の天気や地理的要因など様々な外部要因の可能性もあります。例えば雨や雪の日の会社説明会の参加率(ドタキャン率)は非常に高いです。
しかしながら、改善ポイントを特定できれば、採用効率を大きく高めることは十分可能です。そのためには、感覚や経験に頼るのではなく、採用に関するあらゆることを数値化(見える化)させることで問題が浮かび上がってきます。
実際、データに基づいた施策を講じた企業では、採用単価を50%以上削減できた例も多く、なかには最大90%以上のコスト削減を実現した企業も存在します。
採用KPI:見直すべき8つの指標
採用活動で特に重要なのは、次の8つのKPIです。各指標のデータをもとに、課題の特定と改善策の立案をおこないます。
人材紹介会社なんかはよく「歩留まり」と表現します。それぞれの意味も補足させていただきます。
①原稿アクセス数
そもそも求人原稿にアクセスされなければ応募も期待できません。検索軸となる給与や募集条件をはじめ、キャッチコピーで興味を引き付けられるかが求人広告屋の腕の見せ所です。
②応募数
採用において最もスタンダードな指標です。応募数がないのはアクセス数があるのかないのかでも改善点が違います。また男女別や年齢別の差異もチェックポイントです。
③応募転換率
原稿アクセス数からの応募数の割合が応募転換率です。媒体の構造・業種・職種に左右されますが、転換率5%以下の場合は何らかの問題があり改善できるポイントがあります。
④面接率
応募数が確保できているのに面接率が低いと、応募後の即レス対応が遅いなど応募後の対応スピードに問題がある可能性があります。また面接調整において相手側に不信感を与えていないか等の問題もあります。
⑤採用率
応募からの採用率と面接からの採用率の2パターンがあります。面接をおこない不採用が多い場合は求人広告により選考基準や合格基準となる言葉不足の可能性があります。求める人物像といった項目を活用してどんな人材要件なのか具体例を記載しましょう。
⑥選考辞退率
面接前のバックレ率です。応募者本人の問題でもありますが、応募から面接までの日が長いと選考辞退率が上がります。また駅から遠い・迷いやすいといった要素もあり、事前に地図(グーグルマップ)を案内すると親切です。
➆内定辞退率
アルバイトでは当日バックレまたは面接後に連絡がつかなくなることも含めます。新卒採用や中途採用では内定者フォローや内定通知後のフォロー体制に改善の余地が残されています。
⑧定着率
「思っていた仕事と違った」となるのは、求人内容が曖昧すぎたり、面接での説明不足が原因です。
その他
新卒採用やインターンシップでは「会社説明の参加率」「面接への誘導率」「書類通過率」もKPI基準です。書類通過率が低い場合は、必須スキル経験や歓迎スキル経験の書き方が不十分であることが考えられます。
雇用形態によって重視すべきKPIは変わります。アルバイトなら面接率(バックレ率)が重要になりますが、新卒・中途採用では辞退率や定着率のほうが重要です。
関連記事:履歴書・証明写真なしで応募数アップ!アルバイト採用改善ガイド
採用媒体の分析ツールもフル活用する
最近の求人広告媒体では、アクセス数や応募率などを分析できるツールが標準搭載されています。
たとえばバイトルを活用している飲食店では、アクセス→原稿クリック→応募までの流れを数値化し、費用対効果の高い媒体に予算を集中させています。
インディードをはじめ、多くの求人媒体で管理画面から基本的な数値は確認できます。さらに詳細なデータは営業担当に依頼すればレポートをもらえることもあります。
また、自社採用サイトを運営しているなら、Googleアナリティクスやサーチコンソールといった無料のアクセス解析ツールを導入するだけでも大きなヒントになります。
まとめ:まずは「データを集める」ことから
「分析の方法がわからない」と悩む前に、まずはデータを集めておくことが何よりも大切です。分析はその後でも間に合います。
実際、採用データをまったく残していない企業も多く、改善以前の状態になっていることも少なくありません。
マーケティング視点で採用活動を行う時代、KPIの導入は避けて通れません。データドリブンで採用効率を高め、ムダな広告費を減らすことが、強い組織づくりへの第一歩です。