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積極果敢!新卒採用で大事な採用活動のチャレンジ理論
採用手法・採用知識先日、新卒採用担当者の方とディスカッションする機会に恵まれました。その方は少しずつですが毎年売上が伸びており、安定的な利益も残している素晴らしい企業に勤めていました。しかし、地味な業界で、しかも中堅クラスなので、優秀な人材の確保に苦労しているとコメントされていました。
新卒採用手法はリクナビやマイナビが母集団形成の大部分を占めており、いわゆるオーソドックスな採用方法・採用媒体を選択されていました。ナビ媒体の効果は昔と比較すると効果が落ちているそうですが「とはいえ他にいい方法や選択肢もないし」とのことで、こうした悩みは全国の採用担当者が抱えています。
新卒採用に関する企業調査でも「母集団形成が難しくなってきている」との意見が多く、どこもセミナー動員数や会社説明会の誘致に苦戦しています。母集団形成に苦労しているなら、ナビ系以外にも色々な方法があるので新しい媒体や手法に挑戦しないのか疑問に思いました。
企業規模から考えて「営業電話もそれなりにあると思いますが、どう対応していますか」と聞いてみたところ「営業電話は一切でないし、営業メールもすべて無視する」と回答されていました。営業は絶対に自分たちにとって損になることは言わないから、本当に効果があるのか信用できないからだそうです。
内心、耳が痛いなと思いながら失敗のリスクが少ない非常に堅実な採用スタンスだと思いました。一方で勿体ないとも思います。それは今の考え方では大成功はしないからです。
新しい媒体・手法・ツールは「知名度が高い」「ライバル会社がみんな利用している」状況にならないと利用しないのは、安全かつ手堅い方法と評価できる一方で、先行者メリットは絶対に享受できません。
新卒採用では大学生の数は少子高齢化の影響で減少傾向にあります。逆に掲載企業数は増えているので、自然と1社あたりのエントリー数が落ちることになります。そうした環境の中で採用を成功させるためには競合他社と差別化しなければ注目度は一向に上がりません。
例えば掲載企業10社に対して登録者が300人いる場合、掲載企業1000社に対して登録者が20000人いる場合、どちらが母集団形成できると思いますか。単純計算はできませんが、登録者300人のミニメディアのほうが、エントリー数が高いかもしれません。しかし、多くの採用担当者は登録者300人程度のミニメディアは門前払いでしょう。
この問題の難しい点は様々な採用ツール・採用手法が生まれている中で「どれが今後成長するか」を見極める先見の明が必要だったり、効果があると評判のサービスでも使い方(運用)次第だったり判断が難しいことです。
ウォンテッドリーのように最近は運用型のサービスが増えてきているので、費用対効果を含めて検討しなければいけませんが、どれだけ考えてもイレギュラーは発生するので「考えるより動け」「走りながら最適化していく」ことも大切です。
採用予算がそれなりに確保できている恵まれた環境にいるのであれば、毎年1媒体だけでもいいから新しいことに挑戦してもいいと思います。何も挑戦しないことは長期的に考えるとリスクがあり、恐ろしいことです。無難な選択ばかりしていると損しているかもしれませんよ。