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人材要件と募集要項を方向転換して成功した企業の話
雑記・日記・備忘録採用活動で思うような成果が出ないとき、多くの企業が「求人媒体が悪いのでは?」と考えがちです。しかし、原因は必ずしも媒体だけではありません。実際には、人材要件や募集要項そのものが市場や求職者ニーズとズレていることが少なくないのです。
本記事では、採用に失敗した経験をきっかけに人材要件や募集要項を方向転換し、成功を収めた企業の事例を紹介します。さらに、そこから学べる改善のポイントや、自社でも取り入れられるチェックリストを解説します。
目次
採用は失敗から学ぶプロセス
採用経験が浅い若い会社に特にお伝えしているのは「採用は2~3回失敗するのが普通」ということです。
最初から完璧に成功する企業はほとんどありません。大切なのは失敗を恐れることではなく、「なぜ応募が来ないのか」「なぜ定着しないのか」を分析し、人材要件や募集要項を柔軟に見直すことです。
ダーウィンの言葉に「唯一生き残るのは変化できる者である」とありますが、採用においてもこれは真実です。変化を受け入れ、改善を続ける企業こそが、人材獲得競争を勝ち抜いていきます。
よくある失敗と改善の視点
採用に失敗したとき、つい求人広告の媒体や人材紹介会社の責任にしたくなるものです。もちろん求人媒体の相性も影響しますが、すべてを外部要因のせいにしていては改善は進みません。
たとえば、以下のようなケースはよく見られます。
- 毎回「媒体が悪い」と判断して、出稿先を頻繁に変更する
- 募集要項に「誰でも応募可能」と書いておきながら、面接では高いスキルを求めて不採用にする
- 給与水準や勤務地条件を市場相場と比較せずに設定している
このような状況では、媒体を変えても採用成功にはつながりません。むしろ、自社の人材要件や募集要項が現実に即しているかを振り返ることが大切です。
人材要件を見直すときのポイント
人材要件を明確にすることは、採用改善の第一歩です。あいまいな表現では、応募者が迷い、結果的にミスマッチが増えてしまいます。
人材要件は、以下の3つに分けて整理すると効果的です。
- 必要な経験・スキル
(例:営業経験3年以上、Webマーケティング知識)
- 人物像・価値観
(例:チームワークを重視できる、改善を楽しめる姿勢)
- 将来の成長可能性
(例:新規事業に挑戦したい意欲、マネジメント志向)
こうして「絶対に必要な条件」と「歓迎する条件」を切り分けることで、応募者との認識ギャップが減り、採用成功率が高まります。
募集要項を改善するチェックリスト
募集要項は「求人広告の顔」です。求職者が最初に目にする部分だからこそ、少しの工夫で応募数が大きく変わります。
チェックすべき項目は以下の通りです。
- 給与水準:業界・地域の平均と比べて適正か
- 勤務地・働き方:リモートワークやフレックス制度に対応しているか
- 勤務時間:過度な残業が暗示されていないか
- キャリアパス:入社後の成長や昇進イメージを示せているか
- 福利厚生:求職者が関心を持つ制度を打ち出しているか
「自社が当たり前と思っている条件」が、求職者にとっては大きなハードルになっている可能性もあります。
企業事例①:募集条件をリモートワーク対応に変更
ある企業は掲載開始後、あまり反響がありませんでした。普通なら「全然効果ないじゃん!」と怒られるところですが…
社長「そもそもこの仕事ならリモートワーク(在宅勤務)でも大丈夫だと考え直しました。オフィスに出社義務を求める我々の考え方が間違っていました。」
大手企業ではないとはいえ、柔軟に対応できる点に驚きました。その後、結婚や出産で退職したけれども社会復帰したい女性からの応募が一気に増えたそうです。
企業事例②:応募者の経歴から新しい職種を創出
ある企業は求めるスキル経験とは違う人から応募がありました。普通なら「応募者の質が低い…」と怒られるところですが…
社長「Aさんの経歴を見るに今回の募集職種よりも、違う領域の仕事を任せたほうが適任でした。Aさんが入社すればその領域の仕事は任せられるので、今回の募集職種は我々がカバーすることにしました。」
適材適所のお手本のような会社だと思いました。その会社が成長している理由もなんとなくわかりますね。
採用成功に共通するポイント
これらの事例から、採用成功企業に共通する要素を整理すると次の通りです。
- 求人媒体任せにせず、自社の人材要件を見直す
- 市場環境に合わせて募集要項を柔軟に変更する
- 応募者の可能性を広く捉え、適材適所を実現する
つまり「外部要因ではなく、自社の姿勢や条件設定を改善する」ことが成功の分かれ目なのです。
よくある質問(Q&A)
Q. 応募が少ない場合、まず媒体を変えるべきですか?
A. 媒体を変える前に、給与水準や働き方条件、人材要件を見直しましょう。多くの場合は内部要因に原因があります。
Q. ミスマッチ応募ばかりで困っています。
A. 募集要項が曖昧な可能性があります。必須条件と歓迎条件を切り分け、具体的に書くことで改善できます。
まとめ:失敗を恐れず改善を続けることが成功の近道
採用における「失敗」は避けられません。しかし、そこから何を学ぶかで結果は大きく変わります。
- 失敗を他責にせず、自社の人材要件・募集要項を見直す
- 市場ニーズや働き方の変化に合わせて柔軟に改善する
- 応募者の可能性を広げて捉える
これらを実践できる企業こそ、長期的に採用成功を収めています。「採用に行き詰まっている」「改善ポイントが見えない」という企業様は、ぜひご相談ください。
当社では改善中毒の企業様からのご連絡をお待ちしております。