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求人広告の記号や装飾文字とガイドライン問題
採用手法・採用知識求人広告に「!」や「★」などの装飾文字は本当に必要なのでしょうか。それとも読みにくいだけなのでしょうか。最近、SNS上で求人票の記号やキラキラ装飾に対する疑問や不満の声を目にしました。
しかし、装飾文字は一概に悪とは言い切れません。大切なのは使い方とターゲット設計。10代向けの求人と30代以上向けの求人では、響く表現も大きく異なります。
本記事では、求人広告代理店の視点から、記号や装飾文字の正しい使い方、ターゲット別の表現設計、Wantedlyなど主要求人サイトの表記ルールまで整理し、効果的な求人原稿の作り方を解説します。
目次
求人広告の装飾文字は効果がある?読みにくい理由
求人票の箇条書きに「◎」とか「☆」とか「■」とか使う人、結構いるけど、どこかの人材会社のマニュアルに入っているのかな…
全ての記号がこんなに主張していると、箇条書きの中身ではなく記号に目が行くので、文章を読みにくいと思うのだけど…
— ふぃりっぷ/山田裕一朗@Findy代表 (@yuichiro826) January 18, 2018
求人広告代理店の私もキャッチコピーに「!」や「★」は記号はよく使います。ツイッターでは読みにくいとありますが、使い方によってはアクセントになり、読みやすくなります。例えば
- 未経験歓迎。書類整理や電話対応など一般事務の募集
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- 髪型服装自由。居酒屋でホールキッチンスタッフの募集
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- 待遇よし、ファーストフード店でレジスタッフ求む
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区切り文字として「。」や「、」だと殺風景になりませんか。「!」のほうが待遇面を強調でき、冷たい印象を与えない効果があります。
ただし仕事内容に過度な装飾「☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*」はやり過ぎだと思っていますし、メジャーサイトでは規制されていることもあります。
求人広告はターゲット別に書き方を変えるべき理由
求める人物像(人材要件)が男性なのか女性なのか。10代なのか30代なのかで装飾文字を柔軟に使い分けるのが正しい活用方法です。
よくある失敗例として大学生やフリーターがターゲットなのに少し堅苦しい求人票もあったり、逆に20代前半の採用担当者が書いた求人票は少し驚くくらい、キラキラ感が満載の求人票もあります。
わかりやすい例としてキャバクラ・ガールズバーの求人募集は特徴的な書き方をしており、40代男性にとっては非常に読みづらいですが、ターゲット層の10代の女性からしたら全く読みづらさを感じず共感できる内容なのかもしれません。
Wantedlyの表記ルールはなぜ厳しい?
ここ数年で登場した求人サイトは、紙媒体と違って文字数制限がほぼありません。だからこそ表現の自由度が高い……と思いきや、実際はその逆で、ガイドラインが細かく定められているケースも少なくありません。
紙のフリーペーパーや折込求人は、そもそも文字数が限られているため無駄な装飾を入れる余地がないという構造でした。一方、Web媒体は自由に書ける分、ルールでコントロールしなければ世界観が崩れてしまいます。
特にWantedlyは表記規定が厳しいことで知られています。給与や福利厚生が明記できないことで有名ですが、表記ルールも厳しく、利用企業の中には使い勝手が悪いといった評判もチラホラ見かけます。
某Want◯dlyの原稿ガイドラインの修正があってタイトルに「リモート」とか「副業」とか書くの禁止になっている…ユーザーの検索として人気だし上位にいるワードらしいのに…書けないとかちと意味わからん…
— 石倉秀明 | ビジネスと非営利と研究のはざま (@kohide_I) February 6, 2018
〈未経験可能〉や〈〉などの強調する記号もガイドライン違反になりました汗 https://t.co/YDE90pWFY5
— ちゃんなか | PdM (@channaka0531) February 7, 2018
コンテンツ・クオリティ・ガイドライン
たとえばコンテンツ・クオリティ・ガイドラインでは、以下のような表現が制限対象とされています。
- 記号の多用(∞/※/☆/★/◎ など)
- 履歴書・職務経歴書など採用フェーズを強調するワード
- <>や《》などでタイトルを装飾する表現
- 「急募」「限定」「未経験」など条件を切り取った訴求
いわゆる求人っぽい表現を抑制する設計です。
ビジネスSNSを掲げている以上、求人広告色を弱め、「やりがい」や「環境」「ミッション共感」を軸にマッチングさせたい意図があるのでしょう。そのコンセプトを守るために、あえて広告的な表現を排除していると考えると一貫性はあります。
一方で、利用企業からは「使いづらい」という声も聞こえてきます。ただ、これは良し悪しの問題というより、媒体思想の違いです。求人広告を出す側が広告として売りたいのか、カルチャーマッチで選びたいのか。その思想が、そのまま表記ルールに反映されているのです。
結局のところ、正解は一つではありません。媒体のコンセプトに合わせて表現を設計すること。それができないと「装飾が悪い」のではなく「場所が合っていない」というミスマッチが起きてしまいます。
求人サイト別に異なる表記ルールとガイドライン
求人広告の表記ルールは、実は媒体ごとにかなり差があります。一般的に、規模の小さいマイナーサイトは比較的ルールが緩やかですが、知名度の高いメジャーサイトになるほど、何らかの表記ガイドラインが設けられているケースがほとんどです。
特に傾向が分かれやすいのが媒体のジャンルです。アルバイト求人サイトは比較的柔軟で、装飾やキャッチーな表現も許容されやすい一方、就活サイトや転職サイトはビジネス色が強いため、表記は厳しめ。過度な記号や煽り表現は制限されることが多い印象です。
また、同じジャンルの求人サイトであっても、運営会社の思想やブランドコンセプトによってルールの細かさは異なります。これは正解・不正解というより、その媒体がどんなユーザー体験を目指しているかの違いと言えるでしょう。
面白いのは、いまだにガラケー時代の名残を感じさせる規定が残っているケースがあることです。たとえば①などの機種依存文字が禁止されている媒体もあります。スマートフォンが主流の今となっては実務上の影響は少ないのですが、こうしたルールも含めて媒体文化の一部なのかもしれません。
まとめ
求人広告における装飾文字は、使い方次第でノイズにも武器にもなります。重要なのは「自分がどう書きたいか」ではなく「誰に読んでほしいのか」という視点です。
さらに、求人サイトごとに表記ルールやガイドラインは異なります。掲載後に修正対応でバタつかないためにも、事前に規約を確認し、媒体のコンセプトに合わせた表現設計を行うことが重要です。
記号を減らすことが正解でも、増やすことが正解でもありません。ターゲットに刺さり、かつ媒体ルールに沿っていること。そのバランス感覚こそが、応募数を左右する本当のテクニックだと私は考えています。

