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リクルート出木場社長から学ぶ失敗のマネジメント論
雑記・日記・備忘録2022年9月22日・29日、カンブリア宮殿800回記念スペシャルとしてリクルートが2週連続で特集されました。登場したのはリクルートホールディングス代表取締役社長の出木場久征さんです。
出演した際に村上龍さんから、新規事業に経営資源を移すのは大変ではないかと聞かれた質問に対し、出木場さんが「私がよく言っているのは、失敗させないマネジメントはマネジメントではないという話をしている」と語っていました。
出木場さんにとって失敗させるマネジメントが一番だそうです。プロジェクトは失敗したけど、マネージャーとして最後はちゃんと数字を揃える、最後は帳尻を合わせることこそがマネジメントの仕事だと語っていました。
失敗しない人や失敗しないチームは難しい目標に挑戦していない。だからまず、いい目標を立てているかが凄く大事。そうすると失敗する。
8割失敗するけど「ここら辺はうまく生かす」というふうに、どう帳尻を合わせられるかがマネジメントの仕事。こうしたスタンスでやっていくと少しずつ挑戦する風土になる。だそうです。
簡単に言っていますが、実践するのはかなり難しいと思いますが( ̄▽ ̄;)
普通にただ仕事をこなすのではなく、高い成果を出そうとする人が多いのがリクルートの強み。自発的なカルチャーを支えているのが、失敗を許容する考え方(カルチャー)なのだと勉強になりました。
私の話に戻りますが、弊社と仲の良い転職エージェントさんは完全にインバウンド集客ができており「募集企業側から相談が定期的にくる」状態です。みずから営業開拓する必要がないレベルになっています。
素晴らしいですよね。そのためか直近の新卒入社の若手社員は「普通の人材紹介会社は営業開拓しているんですか?募集企業側から問い合わせが来るのが当たり前じゃないんですか?」と言っているそうです。
新規開拓セールスで苦労した経験を全く知らずに育っており、もしも将来的に他の人材紹介会社に転職したら苦労するだろうなと、老婆心ながら思うわけです。楽できるように頑張ったものの、温室で育ちすぎではないかと心配してしまいました。
あまりにも恵まれた環境過ぎると、失敗しなくなります。「現実的な営業目標にしよう」「新卒社員のノルマは高すぎないようにしよう」「難しい仕事は任せないようにしよう」「テクニカルな仕事は外部の会社に外注しよう」とかです。
無理難題をおしつけないという意味では、ホワイト企業、ホワイト職場なのかもしれませんが、中長期的なキャリア形成としてはどうなのかなとモヤモヤする部分が残ります。難しい課題に対して試行錯誤しながら考える力を養えないからです。
追伸:誤解しないように補足すると、わざわざ失敗しそうな環境を用意したいわけではなく、また失敗しそうな環境の放置を推奨しているわけではありません。
今回の出木場さんの話を聞いて、失敗させなさすぎるのも良くないと認識するとともに『失敗しつつも失敗にさせない』『前向きな失敗は気にしない』『挑戦と安心がセットの文化』というのが大事だと学ばせてもらいました。
当社では採用の委託業者をリクルートから乗り換えしたいという企業様からのお問い合わせをお待ちしております。