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最後までお読みいただきありがとうございます不要論
採用手法・採用知識求人広告の最後の文章に「最後までお読みいただき、ありがとうございます」という定例句を使う企業は非常に多く見られます。一見すると丁寧で感じが良い表現に思えますが、果たして本当に必要な一文なのでしょうか。
本記事では、このフレーズが多用される背景と、求職者目線での効果、そして求人広告で本当に力を入れるべき表現について解説します。
目次
なぜ求人広告に「最後までお読みいただきありがとうございます」が多いのか?
この言葉が使われる理由をヒアリングしてみると、以下のような答えが多いです。
- 全体の雰囲気を柔らかくしたい
- 企業のイメージを良く見せたい
- 温かみを感じさせたい
確かにポジティブな意図で入れている場合もありますが、実際には「とりあえず入れておく」「他社が書いていたから真似した」といった安易な理由で使われることが少なくありません。営業担当者自身も「深い意味はない」と話すケースも多いのです。
求職者目線で考えると意味はあるのか?
実際に応募者の立場になって考えると、このフレーズは採用における行動喚起にはつながりません。
求職者が知りたいのは以下のような情報です。
- 給与や福利厚生の詳細
- 実際の職場環境や社員の声
- 入社後のキャリアパス
- 通勤アクセスや駅からの道順
つまり、「最後まで読んでくれてありがとう」という感謝よりも、実務的に役立つ情報が優先されるのです。
他業界でも見られる「不要な定例句」
求人広告に限らず、キュレーションサイトやブログでも最後に「いかがだったでしょうか?」という常套句が多用されています。
しかし、この一文を読者が本当に必要としているかといえば疑問です。むしろ冗長な印象を与える場合もあり、SEO的にも特別な効果はありません。
「不要な一文」を削って注力すべき改善点
では、この一文を書く代わりに何を伝えるべきでしょうか。おすすめは以下のような改善です。
- 写真の質を上げる:実際のオフィスや働く社員の雰囲気を伝える
- 動画を活用する:短い職場紹介動画は応募率を高めやすい
- 具体的な情報を追加する:勤務時間の詳細や休日制度、福利厚生など
- 通勤ルートや地図を添える:応募者が安心してイメージできる情報
これらは応募率やエンゲージメントに直結するため、「最後まで〜」よりもはるかに有益です。
形式的な慣習に縛られない求人広告作りを
求人広告の現場では「前任者から引き継いだから」「マニュアルに書いてあるから」「昔からそうだったから」といった理由で、無意味な定例句が残り続けるケースがあります。
しかし、情報過多の時代において、意味を持たない言葉はすぐに見抜かれます。重要なのは「感謝の言葉」ではなく「応募者に伝えるべき本質的な情報」に力を注ぐことです。
まとめ|本当に必要な言葉を選ぼう
「最後までお読みいただきありがとうございます」という言葉自体が悪いわけではありません。ただし、それを載せることで求人の価値が上がるかといえば疑問が残ります。
求人広告は応募者にとって人生の大きな選択に直結する情報源です。だからこそ、慣習的な一文ではなく、応募者の不安を取り除き、行動を後押しする情報を優先して盛り込むべきでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。