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会社名の由来と歴史に愛と情熱をこめた瞬間
質問されることもあるので社名の由来について書き留めておこうと思います。リクエストエージェントという社名ですが、一般的によくある創業者精神・理念・理想像でつけておらず、会社名は消去法スタイルで決めました。
第一に英語は避けました。理由はこれまでの経験からアルファベットだと読みづらいからです。英語の造語は言うに及ばず。メールも打ちづらいし覚えにくい。大文字なのか小文字なのかで相手に不要に時間をとらせてしまうからです。
私自身が英語が得意ではないこともあり、たまに(この会社はなんて発音するのだろうか…)と思うことが年に数回あります。海外展開や外資系企業との取引を視野に入れているならまだしも国内事業で国内企業に取引する当社にとって英語表記はデメリットしかないと判断しました。
第二に平仮名は避けました。英語と同じく対外的に読みづらいからです。例えば「株式会社はてなは上場会社です。」だと一瞬どこで区切るのかが不明ですよね(はてなの社員もあるセミナーで同じ悩みを言っていた)。そのため会社名を考える前提として漢字もしくはカタカナで選びました。
威風堂々や天下無双や全国制覇とかインパクトある社名がいい、これからレッドオーシャンの市場でやっていくなら一瞬で覚えてもらえる尖った社名が絶対にいい!とアドバイスしてくれる友人や後輩がいましたが、電話対応の際に恥ずかしいと思ったので外しました。
様々な企業の由来を調べてみると創業者の名前がそのまま会社名になっているパターンが結構あります。ワタミ(渡邉美樹)、秋田書店(秋田貞夫)、穴吹工務店(穴吹喜作)、江崎グリコ(江崎利一)、本田技研工業(本田宗一郎)などが有名です。しかし、なんとなく恥ずかしかったのでこちらも回避。
合同会社株式会社合同会社という意味のわからない名前も思いつきましたが(登記上はたぶん問題ない)、怪しさが目立ちすぎて、ふざけて登記したと思われたくなかったので即座に却下。
できれば短い社名に省略できるのがいいなと思っていました。オリラジ(オリエンタルラジオ)、タカトシ(タカアンドトシ)、ケンコバ(ケンドーコバヤシ)など4文字が理想。マクドナルドのように発音しやすくて韻を踏んだ言葉も有効だと思っていましたが、いい言葉が思い浮かびませんでした。
また人材業界での主要事業としているのでエージェントを含めました。これはわかりやすさを優先してサッポロビール、武田薬品、伊藤ハムみたいに社名だけで業種がわかる社名にしたいと考えたからです。
エージェントという言葉は人材紹介会社の社名でよくあるイメージがありますが、エージェントの意味は代理人・代理店・仲介業者なので求人広告代理店が利用しても変ではありません。なお将来的に転職エージェントの領域に進出する可能性はほぼゼロだと補足しておきます。
結果的にリクエストエージェントに落ち着きました。文字数が少し長いですが、厭味がなく、すらりとしているので気に入っています。リクルートエージェントさんと似通ってしまいましたが、現在はリクルートキャリアに社名変更されているので(ブランド名は残っているものの)大丈夫だろうと思ってそのまま登記しました。
そもそも「リクルート」と「エージェント」という名詞が存在していますし、同じ企業名の会社も存在しているので、会社名が重複することに問題はないだろうと思いつつも、同業種だけに全く同じわけにはいかないでしょう。ただ似ているぐらいだったら問題ないと結論を出しました。(補足:商標登録の側面を別にすると、同一住所でなければ同一社名での登記はルール上可能です。)
最後に
将来的に社名変更する可能性は否定できません。リクルートも創業時は大学新聞広告社という名前であったのを何度か社名変更しているし、社名変更に対する忌避感はありません。
事業内容が180℃変化する可能性もゼロではないので、将来的に社名変更する可能性はあります。ただ、いつの日か「リクエー」が定着してしまったらどうしようかと取らぬ狸の皮算用をしています。