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サイバーエージェント人事制度「CA8」廃止から学ぶ企業の変化対応力
日常記録・雑感備忘企業の人事制度は、一度作ったら長く使い続けるものだと思っていませんか?実は、成長している企業ほど人事制度を定期的に見直し、会社のステージに合わせて変化させています。
その代表的な例が、サイバーエージェントが導入していた役員制度「CA8」です。創業期から同社の成長を支えてきた制度ですが、会社の成長段階の変化に合わせて廃止されることになりました。
本記事では、サイバーエージェントの人事制度「CA8」の事例をもとに、企業が成長し続けるために必要な人事制度の見直しや変化対応力、採用競争で優秀な人材を獲得するための制度設計について考えていきます。
目次
サイバーエージェントの人事制度「CA8」とは
CA8の制度は、弊社の人事制度の中でも、素晴らしい功績を残してくれた最もうまくいったもののひとつですが、いつまでも機能する訳ではありません。会社は常に変化し成長しているのです。
株式会社サイバーエージェントの藤田晋社長が自身のブログ「渋谷ではたらく社長のアメブロ」で人事制度の変更を発表しました。
サイバーエージェントでは、役員構成に関する人事制度として「CA8」という制度を導入していました。
CA8とは、役員会の人数を8名に固定し、2年ごとに2名を入れ替えるという仕組みです。役員の固定化を防ぎながら、組織に新しい視点や緊張感を生み出すことを目的とした制度でした。
この制度は2008年にスタートし、長年にわたり同社の組織運営を支えてきました。しかし、企業の成長ステージの変化に伴い制度の役割も変わったことから、今回のタイミングで廃止することになったと、藤田晋社長がブログで発表しています。
人事制度は会社の成長ステージによって変える必要がある
藤田晋社長のブログを読んでいると、企業経営において「変化」に対応することの重要性を強く感じます。
特に印象的なのは、2008年〜2009年頃のブログ更新頻度です。当時は平均で月20記事ほど更新しており、上場企業の社長でありながら継続して発信している姿には驚かされます。
こうした姿勢は、人事制度にも通じるものがあります。企業の制度は一度作ったら終わりではなく、会社の成長段階や組織の状況に合わせて見直していくことが重要です。
どれほど優れた制度であっても、企業のフェーズが変われば最適な制度も変わるからです。※最近はブログ更新が減っていますが…(笑)
優秀な人材を獲得する企業は制度の変化対応力が高い
サイバーエージェントが優秀な人材を継続的に採用できている背景には、時代に合わせて制度を柔軟に設計していく「変化対応力」があります。
採用市場では、企業文化や仕事内容だけでなく、働き方や制度そのものが企業選びの重要な判断材料になっています。
副業・兼業解禁は採用競争の差別化になる
現在の採用市場では、副業・兼業の解禁や在宅勤務(リモートワーク)など、柔軟な働き方を認める企業が増えています。こうした制度を取り入れているかどうかは、優秀な人材を採用できるかどうかにも大きく影響します。
実際に20代の若手社会人から「将来的に起業したいが、いきなり独立するのはリスクが高い。まずは副業で挑戦したい。しかし現在の会社では副業が禁止されているため、転職を検討している」という相談を受けたことがあります。
政府も副業・兼業を推進しており、今後は副業を認める企業がさらに増えていくと考えられます。すべての企業が副業を認めるようになる前だからこそ、制度として導入している企業は採用面で差別化しやすくなります。
副業は小さくビジネスを試す場にもなるため「副業を認めると将来的に社員が独立するのではないか」と不安に思う経営者もいます。しかし、社員を大切にし、適正な年収や成長機会を提供している企業であれば、そのリスクはそれほど高くないとも言えるでしょう。
中小企業こそ人事制度の変化対応力が重要
サイバーエージェントのような大手企業が柔軟に制度を変化させていくと、中小企業が同じ土俵で勝つことはますます難しくなります。
しかし、大企業と違って意思決定が早く、制度変更のスピードを上げやすいのは中小企業の強みでもあります。だからこそ重要になるのが人事制度の「変化対応力」です。
働き方や価値観が大きく変化している現在、企業は副業解禁やリモートワークなど新しい制度への対応を求められています。こうした変化に合わせて人事制度を見直し続ける企業ほど、組織の活性化や人材定着につながり、結果として企業の競争力を高めることができます。
サイバーエージェントの人事制度マッピング
サイバーエージェントでは、人事制度を「人事制度マッピング」という形で整理しています。
これは安心と挑戦、金銭報酬と非金銭報酬といった観点から制度を体系的に整理し、企業成長に合わせてバランスよく設計する考え方です。
また、人事制度は作るだけでなく、現場が白けるような運用にならないようにする人事本部の運用実行力も重視されています。
こうした制度設計の考え方については、人事部長の曽山哲人さんの書籍でも詳しく紹介されています。人事制度や組織マネジメントに関心のある方にはぜひ一度読んでみることをおすすめします。
まとめ|人事制度は変化し続ける組織のためにある
企業の人事制度は一度作れば終わりではなく、会社の成長段階や採用市場の変化に合わせて見直していく必要があります。
サイバーエージェントの「CA8」廃止の事例からもわかるように、優れた制度であっても永遠に機能するわけではありません。重要なのは制度そのものではなく、時代や組織の状況に応じて柔軟に変化させる姿勢です。
当社では採用に困っている企業様や、人事制度の見直し・採用戦略の改善を検討している企業様からのご相談をお待ちしております。

