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求人サイトの応募完了メール機能の注意点と活用方法
求人サイトや転職サイトで標準搭載されている「応募完了メール(自動返信メール)」機能は、応募者との最初の接点となる重要なコミュニケーション手段です。
本記事では、応募完了メールを活用するメリットや注意点、採用ブランディングにもつながる効果的な書き方・設定方法まで現役の求人広告代理店が詳しく解説します。
応募完了メールとは
応募完了メールとは、求人サイトの機能の一つで、ユーザーがWEB応募した際に登録アドレス宛に自動で届く機能です。
求人サイトによっては確認メール、エントリー完了メールまたは応募控えメールと呼ばれています。アマゾンで注文した際に届く注文確認メールのようなものだとイメージしてください。
応募者がいつどんな求人情報に応募したのか、入力した情報とともに履歴確認することができ、いつでも自分が応募した求人内容を控えることができる便利な機能です。
バイトル・マイナビバイト、イーアイデム・タウンワーク・フロムエー等ほぼすべての求人サイトに備わっています。
一部の求人サイトでは企業のオリジナルメッセージを追加(カスタマイズ)することができます。しかし、この便利機能を勘違いしてしまう人もいるため正しい用途について説明させていただきます。
応募完了メール機能の注意点
注意点①応募者が見ているとは限らない
応募者が必ず応募完了メールを見ていると思わないことです。
採用担当者の中には「確実に見るもの」と認識している人がいますが、実際の開封は保証されていませんし、確認することもできません。開封していても流し読み(既読スルー)している場合も考えられます。
そのため重要な情報は載せないようにしましょう。例えば求人広告本文には書かず、応募完了メールにだけ履歴書持参と書いても応募者は確認できていないことが考えられます。
面接の注意点や今後の流れを書くのは自由ですが、確認漏れを防ぐために求人広告本文にも記載し、電話する際にも伝えることが大切です。
注意点②基本はテンプレート文への追加メッセージ
応募完了メールは「ゼロから自由に作成できるもの」と誤解されがちですが、実際にはほとんどの求人サイトや採用管理システムに、あらかじめ用意された定型文(テンプレート)が存在しています。
多くの場合、「ご応募ありがとうございます」「あなたが応募した求人はこちらです」といった自動生成の文面がすでに設定されており、採用担当者が自由に編集できるのは一部の追記欄や補足メッセージのみとなっています。
そのため、オリジナルの文面をフルで差し替えようと考えても、仕様上制限があることが多いのです。追加で伝えたい内容がある場合は、テンプレートの構造を確認した上で、挿入できる範囲に収めるよう注意しましょう。
また、メッセージのトーンや長さによっては、既存のテンプレートとの文体に違和感が出ることもあるため、全体のバランスにも配慮が必要です。
応募完了メール機能の活用方法|入れておくべき情報とは?
応募完了メール(自動返信メール)は、応募者に対して企業の第一印象を与える大切なメッセージです。一般的には「ご応募ありがとうございます」「担当者より改めてご連絡いたします」「履歴書や証明写真のご準備をお願いいたします」などの定型文が使われています。
これらの内容を入れるかどうかは担当者の判断に委ねられますが、単なるお礼文だけではもったいない活用シーンも多くあります。
応募完了メールに追加しておきたい基本情報
特におすすめしたいのが、求人広告の本文には載せきれなかった以下のような「実用的な企業情報」を記載することです。
① 担当者名
応募者にとって、誰から連絡が来るのかを明確にしておくことで安心感が増します。名字だけでも構いません。
② 会社住所
面接や書類送付の参考になります。地図アプリで検索しやすくなるという点でも有効です。
③ 電話番号
再連絡が必要な場合や、応募者が不在着信を確認したときなどに、企業側の番号がわかるとスムーズです。
④ ホームページURL
会社情報を再確認したい応募者にとって、ワンクリックでアクセスできるURLがあると便利です。特に採用ページやアクセス情報に直結するURLを記載するとより親切です。
こうした情報を応募完了メールの末尾に署名(フッター)のような形で記載しておくと、応募者が「連絡先をもう一度確認したい」と思ったときにも役立ちます。もちろん、メールが開封されない可能性もありますが、載せておいて損はありません。
ケースに応じて加えると効果的な補足情報
企業側の都合やスケジュールによっては、以下のような「応募後の流れ」に関する情報を加えておくと、応募者との行き違いを防ぐことができます。
⑤ 平日の◯◯時以降にご連絡差し上げます
電話連絡の時間帯が限られている場合、あらかじめ伝えておくことで応募者も心の準備ができます。
⑥ 面接は◯月◯日以降の実施となります
採用スケジュールが決まっている場合は、早めに伝えることで面接日程の調整もスムーズになります。
こうした情報は、求人広告本文に入れたくても「文字数制限」や「見出し構成上の制約」で掲載しきれないケースもあります。その際、応募完了メールを補足情報の伝達手段として上手に活用しましょう。
応募完了メール機能の注意点と活用方法まとめ
応募完了メール(自動返信メール)機能は、応募者との最初の接点となる重要なコミュニケーション手段です。しかし、その活用は必須ではなく、求人サイトや転職サイトによって設定の自由度や仕様が異なるため、無理に内容を詰め込みすぎないことも大切です。
基本的なテンプレートに加えて、連絡先や担当者情報などを補足的に記載することで、応募者に安心感を与えることができます。逆に、重要な案内や選考情報は応募完了メールだけに頼らず、求人広告本文や電話・メールでの直接連絡でも重ねて伝えることが望ましいでしょう。
各求人メディアによって応募完了メールの編集方法や自動送信のタイミングが異なる場合があるため、具体的な運用方法については、利用している求人媒体の営業担当者に確認するのも有効です。自社の採用活動に合った使い方を見つけ、応募者との信頼構築に役立てていきましょう。