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グーグルの採用強化でエンジニア不足にはならない理由
雑記・日記・備忘録先日、グーグル日本法人が技術職を中心に社員を新たに1千人採用すると発表したというニュースが流れました。このニュースが流れた際に、日本のIT会社はエンジニアが採れなくなる。エンジニア採用難が訪れるとコメントする人がいました。
私としては99%の会社が影響を受けないと思います。
世界中から応募が集まるGoogle
第1の理由として国外採用の比率も一定数あると予想され、国内採用は5割程度だと思います。日本法人の募集だからといって日本人を優遇しないと考えられます。
どうやって千名もの優秀な人材を集めるのか疑問視する声もありますが、グーグル人事担当上級副社長の著書によるとグーグルは世界各地から毎年100万人~300万人の応募があるそうです。そして毎年五千名を採用しています。
採用率を1%上げるだけで問題解決するでしょう。(採用ハードルを下げることはしないと思いますが…。)
アクイ・ハイアリング(アクハイアリング)
また必殺技『アクイ・ハイアリング(アクハイアリング)』という採用手法もあります。これは人材獲得のために行う企業買収を意味します。
日本でもチーム単位で人材獲得する話はたまに聞きますが、企業単位で買収するのがシリコンバレー流。それを可能にする資金をもっています。
一方で、自分で言っておいてなんですが、Googleが企業単位で欲しがるほどの技術力を持った会社って日本にあるのか?とも疑問に思いました。これまで日本の企業を買収したというニュースは聞いたこともありません。あくまで可能性の一つです。
求めるターゲット層が違いすぎる
第2の理由に必須スキル経験が違いすぎるため、奪い合う人材マーケットが被りません。
グーグルは最も働きやすい職場と言われる一方で、世界最高の人材が集まっているとも言われます。その選考難易度も世界最難関です。
彼らの採用スタンスや企業文化から考えると日本法人だけ採用ハードルを下げることは考えづらいです。日本法人でもシリコンバレーにあるグーグル本社に近い採用基準になると思います。
つまり「近所に叙々苑ができたから牛丼の吉野家が潰れるんじゃないか…」と心配するようなもので、その心配は杞憂です。
実際に求人情報を拝見したら歓迎スキル経験にMBA取得者と高度な業務スキルは当然として、必須スキル経験に英語+1言語(日本語か韓国語)を求めていたり、スーパー超人みたいな募集でした。
Ability to speak and write in English, Japanese and/or Korean fluently and idiomatically.(Technical Account Manager)
グーグルは、日本にいる一億人(労働人口はもっと少ないけど)に呼びかけるのではなく、世界76憶人に対して「日本法人で働きたい人を募集!」と呼びかけています。英語を話せる日本人なんかあてにしていないかも…。
グーグルの採用強化で狙われそうな会社を挙げるとしたらアップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト、NTT、アクセンチュアあたりのエリートエンジニアでしょうか。
ちなみにMBA取得者で三カ国語を話せるトライリンガルな日本人のエンジニアに会ったことがありません(;・∀・)
千人も採用しない
第三の理由に千人も採用しないことが挙げられます。
理由①と理由②を合算して考えるとパフォーマンスの一種か、本音ではあるけど採用ハードルは絶対に下げないので、結果的に千人に届かないと考えられます。
これまでも何社か大々的にエンジニア募集をプレスリリースする企業はありましたが、積極採用をアピールしたいのが狙いで、採用人数はとりあえず言っただけの会社が多いのが現実です。
現実的には「3年がかりで500人集める」ぐらいじゃないでしょうか。
まとめ
私も英語はさっぱりできませんが、グーグル日本法人に転職できるのであれば転職してみたいです。掃除のアルバイトでもいいので、「元グーグル」と言ってみたいですね。