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マクドナルドのクルー体験会から考える職場体験の導入メリット
採用手法・採用知識人手不足が深刻化する中、多くの企業が応募数の確保だけでなく、入社後のミスマッチ防止にも力を入れています。その中で注目を集めた施策のひとつが、日本マクドナルドが実施した「クルー体験会」です。
求職者が実際の店舗を見学し、仕事内容や職場の雰囲気を体験できるこの取り組みは、単なる採用イベントではなく、企業と求職者の相互理解を深める機会として大きな反響を呼びました。
本記事では、マクドナルドのクルー体験会の事例をもとに、職場体験制度が採用活動にもたらすメリットや、企業が導入する際のポイントについて考えてみたいと思います。
2018年クルー採用強化キャンペーン
マクドナルド初のLINEを使った応募や、Twitter上の「#質問箱」といったSNSを活用した募集活動を開始します。また、昨年開始して好評だった「クルー体験会」も継続実施します。そして、キャンペーンを広く知っていただくため、マクドナルドの人材採用の基本方針である“多様性”を体現した「大歓迎!!」TVCMを放送します。
引用:今年も開催!2018年クルー採用強化「マクドナルドは大歓迎!!」キャンペーン
https://www.mcdonalds.co.jp/company/news/2018/0307a/
マクドナルドでは、ひとつの船で共に働く「乗組員」に例えて、アルバイトのことをクルーと呼んでいます。マクドナルドは全国に約2800店舗、約14万人のクルーがいるそうです。
マクドナルド「クルー体験会」に約1万8000人の参加者
外食業界で人手不足が叫ばれるなか、5月までに2万5000人のアルバイト採用を目指し、過去最大規模の採用キャンペーンを実施。「クルー体験会」には学生や主婦など約1万8000人の参加者が集まった。当日受付の参加者も多く、予約人数を大きく上回る動員数となった。
引用:マクドナルド「クルー体験会」に約1万8000人の参加者:J-CAST会社ウォッチ
2017年には約18000人が集まったそうですが、参加者のうち採用人数が気になりました。適性テストと面接で合否が決まるらしく選考参加率50%、合格率50%と高い歩留まりで考えても4500人。最終的に2万5000人が達成できたかどうかも気になります。
マックはインターネット上ではブラックバイトといった評判もありますが、理由を見ると人手不足の店舗が、少ない人数で店舗を回さなければいけなくなり、オペレーションが大変という意味でブラックと表現されているようです。こうした悪いクチコミを払拭し、本当の姿を見てもらう施策として有効だと思います。
体験会の参加者から寄せられた感想ではおおむね好評だったそうです。求職者は男女比、年齢層、職場の雰囲気は絶対気にしています。同僚が全員外国人だったらどうしようと不安を覚える人もいると思いますが、機会を設けオープンにすることで不安を解消したうえで面接にのぞむことができます。
この問題点について求人広告で書いたほうがいいと知っていても、50店舗以上の大手チェーン本部の採用係が、毎月入退社が発生するアルバイトの男女比や平均年齢を把握することは不可能です。職場の雰囲気を求人広告で伝えられないのが大手外食チェーンの弱点ですが、こうした体験会制度を導入することで、その問題を解決することが期待できます。
一方で、現場の負担が増えるのがデメリットです。採用強化のために現場にも理解を示してもらう必要があると言えます。事前にバックヤードを整理したり、体験会がある日だけ若いメンバーでシフトを調整したりすることなく、ぜひ真実を見せてほしいと思います。
まとめ
マクドナルドは過去には来店したお客さんに対して、アルバイトのスカウト(勧誘)したり様々な採用施策をやっていました。マクドナルドは時給が決して高い部類ではないですが、今後はこうした職場体験で採用していく戦略だと思います。
根本にあるのは情報開示の姿勢とミスマッチ防止。現場は大変ですが、目先の応募を増やすだけでなく早期離職を減らせる施策です。
その点で職場体験制度は、企業側がありのままの現場を見せることで信頼を獲得できる有効な採用施策と言えるでしょう。もちろん現場の協力や運営負担は必要になりますが、応募者の納得感を高め、早期離職の防止につながるメリットは決して小さくありません。
採用市場が売り手優位となる中、企業に求められるのは「良く見せること」ではなく「正しく伝えること」です。マクドナルドの事例は、情報開示と体験機会の提供がこれからの採用活動において重要な役割を果たすことを示しているのではないでしょうか。

