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ポジウィル炎上から考えるプロの定義
2021年7月、AbemaTVの報道番組『アベマプライム』でキャリアコーチングサービス「ポジウィルキャリア」が取り上げられ、ネット上で炎上騒動が起こりました。
特にひろゆき氏の「20代・30代が人の人生に助言するのはおこがましい」という発言に多くの反響が集まり、賛否が分かれました。
本記事では、この炎上の経緯とともに、キャリア支援の「プロ」とは何かを深掘りします。20代でもプロと呼べる理由、ひろゆき氏との価値観の違いなどを通して「プロの定義」について再考します。
目次
ポジウィルキャリアとは?サービスの概要と評判
ポジウィルキャリア(旧:ゲキサポ)とは、ポジウィル株式会社(代表取締役:金井芽衣)が運営しているキャリアコーチングサービスです。
「今の会社でいいのかな?」「やりたいことが見つからない」と不安を抱えている人に対してキャリア相談できるサービスです。
一部のネット上では「宗教っぽい」「怪しい」「やばい」といったネガティブな意見も見受けられますが、キャリアコーチングというサービス自体が日本ではまだ一般的ではないため、誤解されがちなのかもしれません。
ポジウィルキャリアは料金がやや高額との声もありますが、徹底的な自己分析や専任のサポートによって、第一志望の内定につながるケースもあり、費用対効果に納得する利用者も多いようです。
機会があれば私もキャリア相談してみたいと思います。
ポジウィルキャリア炎上の経緯とは?ひろゆき氏の発言が波紋を呼んだ理由
2021年7月、AbemaTVの報道番組『アベマプライム』において、ポジウィルキャリアが紹介されました。
その中で、ひろゆき氏が「20代・30代の人が他人の人生にアドバイスできるなんておこがましい」とコメント。これに対して多くの人がSNSで共感を示し、関連ツイートがバズを起こしました(現在は削除済み)。
この発言をめぐり、「20代がプロと呼べるのか?」「キャリア相談に本当に価値はあるのか?」といった議論が巻き起こりました。
しかし私は、ひろゆき氏の意見に対して異なる立場を取ります。
ポジウィル燃えてるけど、じゃあ40代や50代ならキャリア相談は正しいのかって聞きたいけど、そいつによるだろって答える人が多いと思う。だから年齢は関係ない。そこは反論したい。
— 採用百科事典 (@request_agent) July 7, 2021
それをツイッターで投稿したら、嬉しいことに人材業界や人事の方々には共感してもらえたみたいで、当社史上最高のイイネがつきました。感謝!
今回の炎上が起きた背景としては、ひろゆき「人生相談」に対して、金井芽衣「キャリア相談」という前提が違ったまま討論しているように聞こえました。
20代でも『プロフェッショナル』と呼べる理由
「若手は未熟で、まだプロとは呼べない」──そんな価値観は、現在の人材業界において必ずしも当てはまりません。
たとえば、新卒2年目の求人広告営業でも、すでに何十社もの採用支援に携わっており、採用の現場に精通しています。一方で、企業の採用担当者は自社の採用しか経験できません。
日々テレアポで「今回はタウンワークで採れたので大丈夫です」と断られながらも、駅・業種・時期・時給ごとの成功パターンが蓄積されていきます。そうした仮説と検証の繰り返しこそが、プロフェッショナルを育てるのです。
さらに、他部署の事例や媒体データも社内で共有されており、たとえ1年目の若手であっても数千件規模のデータベースから最適な提案ができる土壌があります。
キャリアアドバイザーの経験値は“量”で証明される
人材紹介会社におけるキャリアアドバイザーも同様です。1年間で数百人の求職者と面談し、転職成功・失敗の背景を膨大に学びます。
この蓄積こそが、『人の人生に関わる助言を行う』資格といえるでしょう。もちろん年齢や社会経験が豊富であることも重要ですが、「何人とどれだけ向き合ったか」という定量的な経験は、年齢とは無関係に大きな価値を持ちます。
一方で、企業の人事担当者も採用・育成・労務といった分野においては専門性が高く、別の形でプロフェッショナルである点も補足しておきます。
面接でも問われる「あなたが考えるプロとは?」
転職や就職の面接では「あなたが考えるプロフェッショナルとは?」という質問がよく投げかけられます。この質問には、職業観や価値観が強く表れます。
例えば…
- 営業出身の方は「どんな状況でも成果を出すこと」
- カスタマー志向の方は「お客様の期待を超える価値を提供すること」
- サービス業経験者は「相手を感動させる体験を届けること」
このように、「プロとは何か」という問いには、唯一の正解はなく、それぞれの仕事観や哲学によって定義が分かれます。
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筆者が考える本物のプロとは
私の考えるプロとは「相手が気づいていない価値を提供できる人」です。
たとえば、採用に悩む企業に対して、求人票の文言一つで応募数を2倍に増やす方法を提案できるような存在です。
また、どんな環境下でも結果を出し続けようと努力し、改善を続ける姿勢を持つ人もまた、プロフェッショナルであると感じます。
20代かどうかは関係ありません。重要なのは「結果」「経験」「姿勢」であり、それらを積み重ねることで、年齢に関係なく信頼に足る助言が可能になるのです。
まとめ|キャリア相談はプロから受けるべき。その“プロ”は20代にもいる
今回のポジウィル炎上は、キャリア相談の価値やプロの定義について改めて考えるきっかけとなりました。
ポジウィルが炎上した背景には、技術の習得に何年もかかる業界で働いている職人と呼ばれる方々には理解しづらかったのかもしれませんね。
ひろゆき氏の発言も一理ありますが、キャリアコーチングや人材紹介の現場で日々実績を積んでいる20代のアドバイザーたちも、間違いなくプロフェッショナルです。
プロかどうかは「年齢」ではなく「提供価値」で決まる──それが私の結論です。
当社では自分なりのプロ論を持っている方からのお問い合わせをお待ちしております。