BLOG
プロの目線で選んだ隠れ優良ホワイト企業-株式会社太陽エンタープライズ
採用手法・採用知識「ホワイト企業」「ブラック企業」という言葉が当たり前のように使われる時代になりました。しかし実際の転職市場では、企業ホームページや口コミサイトだけでは『本当の実態』が見えづらくなっています。
最近は企業側も採用ブランディングに力を入れており、表向きは魅力的に見えても、実際には離職率が高かったり、労働環境に課題を抱えていたりするケースも少なくありません。逆に、知名度は低いものの、待遇・働きやすさ・経営の安定性を兼ね備えた「隠れ優良企業」が存在しているのも事実です。
ただ、世の中で紹介される『隠れホワイト企業』の多くは、大手上場企業や有名メーカーが中心で、正直そこまで「隠れて」いません。そこで本企画では、求人広告代理店として日々さまざまな企業の採用現場を見ている立場から、まだ世間にあまり知られていない未上場企業・中堅企業にスポットを当てていきます。
当社は求人広告代理店として、企業の採用活動や求人出稿状況、人材業界内で共有されるリアルな評判・口コミ情報にも日常的に触れています。そんな『採用の裏側』を知る立場だからこそ見えてくる、本当に働きやすい優良企業を、現場目線で紹介・評価していく企画です。
目次
株式会社太陽エンタープライズとは

- 株式会社太陽エンタープライズ
- 設立:1977年7月
- 資本金:6,500万円
- 代表者:代表取締役社長 荒川正平
- 所在地:神奈川県横浜市西区みなとみらい2-2-1 横浜ランドマークタワー47F
- 従業員:正社員260名、パート・アルバイト3,200名(2014年4月現在)
- 平均年齢:31歳
- URL:https://www.taiyouent.co.jp/index.html
私が紹介したいのが株式会社太陽エンタープライズです。知名度は高くありませんが、採用条件や経営規模を見ると、飲食業界の中ではかなり優良企業だと感じます。
主に「ミスタードーナツ」「牛角」「土間土間」「かまどか」「丸源ラーメン」「日南市じとっこ組合」「Di PUNTO」「しゃぶしゃぶ温野菜」などとフランチャイズ加盟店として契約し、関東中心に8業態110店舗(2016年4月現在)以上展開しているフランチャイジーに特化している企業です。
フランチャイズ加盟店は隠れ優良企業が多い
そう、フランチャイズ加盟店だから運営会社名があまり表にでないんです。実はフランチャイズ加盟店の企業は隠れ優良物件の宝庫です。
フランチャイズ加盟店企業は、一般消費者からはブランド名しか見えないため、運営会社そのものが注目されにくい特徴があります。企業側も採用力の強いブランド名をアピールします。
しかし実際には、店舗運営力や人材育成力が高く、安定成長している『隠れ優良企業』が多い業界でもあります。
店舗運営力は業界トップクラス
その加盟店の中でも太陽エンタープライズさんは未上場ながら売上高は142億円(2015年10月期実績)となっており、この売上高はあらゆる飲食フランチャイズ加盟店企業としては日本最大級の規模を誇っています。
あまり知られていませんが、土間土間渋谷店は太陽エンタープライズさんが運営されており、全国に200店以上ある土間土間の中で売上全国ベスト3の常連店です。また同じく運営店の土間土間北千住店も何度も全国1位をとっているお店です。
太陽エンタープライズの求人評判・採用傾向
未経験でも応募しやすい

太陽エンタープライズの採用情報を見ると、公式サイトでは応募資格に「フード業界経験者」と記載されています。
しかし、実際に求人媒体などを確認すると、飲食未経験や社会人未経験でも応募可能な募集が多く、必ずしも経験必須というわけではなさそうです。どちらかと言えば「経験があれば優遇」というスタンスに近い印象ですね。
特に、大学生時代に飲食店でのアルバイト経験がある第二新卒層とは相性が良いと思われます。実際、飲食業界はアルバイト経験から現場理解を評価されやすい業界でもあるため、接客経験や店舗経験がある人は比較的入りやすいでしょう。
中途採用に積極的な企業
また、公式サイトでは中途入社比率が90%とされており、中途採用に積極的な企業であることがわかります。新卒中心の大手企業とは違い、途中入社でも馴染みやすい環境はある程度期待できそうです。
世の中で「隠れ優良企業」として紹介される企業は、メーカー・製薬・総合商社など、高年収かつ転職難易度が高い企業も少なくありません。一方で太陽エンタープライズは、待遇水準と比較すると、転職難易度はそこまで極端に高くない印象があります。
もちろん簡単に誰でも受かるというわけではありませんが「飲食業界の中で待遇が良い企業に入りたい」という人にとっては、比較的現実的に狙いやすい会社の一つと言えるかもしれません。
太陽エンタープライズの年収・待遇・福利厚生
飲食業界では高水準の給与・待遇
特筆すべきは、やはり給与・待遇面の強さです。
正社員の想定年収は約450万円。さらに店長クラスになると平均年収600万円となっており、飲食業界の中ではかなり高水準です。
しかも、月間残業時間は約15時間。賞与も最大5ヵ月分(2014年実績)とされており、外食業界のイメージを良い意味で裏切る条件だと思います。
飲食業界はどうしても「長時間労働なのに給料が低い」という印象を持たれやすい業界です。その中で、この給与水準と労働環境を維持している点は素直に評価できる部分でしょう。
特に、残業時間とのバランスを考えると、待遇面は業界内でもかなり強い部類に入ると思われます。
飲食業界の中では転職しやすい企業
一方で、待遇が良い企業だからといって、採用が簡単というわけではありません。
弊社の調査では、太陽エンタープライズは複数の中途採用媒体へ継続的に広告出稿を行っており、中途採用には一定の苦戦も見られます。
これは同社の問題というより、飲食業界全体が転職市場で不利になりやすいことが大きいでしょう。
実際、求職者の中には「飲食業界」という言葉だけで応募候補から外してしまう人も少なくありません。
応募前に理解しておきたい注意点
もちろん、まったくマイナス面がないわけではありません。
社員数が多い組織のため、マネージャー(年収例733万円)や事業部長(年収例867万円)など、上位ポジションへ短期間で昇格するのは簡単ではなさそうです。
ただ、その一方で新規出店が継続的に行われているため、店長クラスのポストは比較的安定して生まれています。飲食業界では「役職ポストが詰まっていて上がれない」というケースも珍しくないので、この点は転職希望者にとってプラス材料と言えるでしょう。
また、応募前に理解しておきたいのは、飲食業である以上、体力的な大変さは避けられないという点です。牛角・温野菜・土間土間などの業態は、繁忙時間帯の忙しさもありますし、店舗によってはアルバイト不足で店長がシフト調整に苦労する場面もあると思います。
これは太陽エンタープライズに限った話ではなく、外食業界全体に共通する仕事の厳しさです。だからこそ、その厳しさを前提にしながら、どこまで待遇改善や働きやすさに取り組んでいるかが、企業選びでは重要になってきます。
飲食業界で日本一待遇の良い企業を目指している
飲食業界というと、長時間労働・サービス残業・低賃金といったイメージを持つ人も多いと思います。実際、一部の外食企業では過酷な働き方が問題視され、「ブラック企業」「ブラックバイト」という言葉が広まった背景もあります。
そのため、転職市場でも「飲食業界は最初から避ける」という求職者は少なくありません。求人広告を扱っている立場から見ても、飲食業界は仕事内容以前に業界イメージで不利になりやすい業界だと感じます。
そんな中、太陽エンタープライズが掲げているのが「飲食業界で日本一待遇の良い企業を目指す」という採用ビジョンです。
もちろん、こうした言葉だけなら簡単に掲げられます。しかし本当に難しいのは、それを実際の給与・賞与・労働環境に反映し、継続できるかどうかです。
太陽エンタープライズの場合、店長平均年収600万円クラスの給与水準や、賞与実績、福利厚生面を見る限り、言っているだけでは終わっていません。飲食業界という利益率が決して高くない業界で、ここまで待遇改善に投資している点は素直に評価できる部分だと思います。
もちろん、飲食業なので体力的に楽な仕事ではありませんし、繁忙期の大変さもあるでしょう。ただ、それを理由に労働環境改善を諦める企業が多い中で、少しでも働きやすい環境を作ろうとしている姿勢は、転職市場でももっと評価されていいはずです。
だからこそ当社としても、太陽エンタープライズを「隠れ優良ホワイト企業」として紹介したいと思いました。
まとめ|派手さはないが隠れ優良な飲食企業
飲食業界では、カリスマ経営者が前面に出てブランディングを行い、SNSやメディアで話題になる企業が注目されがちです。ですが、太陽エンタープライズはそうしたタイプとは少し違います。
良い意味で目立たない企業なんですよね。実際、一般の転職希望者から会社名の知名度はそこまで高くありません。しかし、業界内では「長く続いている」「店舗運営が安定している」と評価されることも多く、地に足をつけて成長してきた印象があります。
牛角・温野菜・土間土間など、有名ブランドを裏側で支えてきたメガフランチャイジーとして、40年以上にわたり飲食業界で成長を続けている点は簡単に真似できるものではありません。流行の移り変わりが激しく、出店と撤退を繰り返す企業も多い外食業界において、ここまで長期的に事業を拡大しているのは、それだけ現場力や組織力がある証拠だと思います。
もちろん飲食業界なので、楽な仕事ではありません。店舗によって忙しさも違いますし、体力的に大変な場面もあるでしょう。ですが、その厳しさを前提にしたうえで、給与・福利厚生・労働環境の改善に本気で取り組んでいる企業は、実はそこまで多くありません。
「飲食業界=ブラック」というイメージだけで避けてしまうには、少しもったいない会社。太陽エンタープライズは、まさに『隠れ優良企業』という言葉が似合う一社かもしれません。

