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転職エージェント専門の代行業者と便利屋稼業
キャリア・働き方論弊社は求人広告代理店を名乗っていますが、実際にはメディア支援やWeb総合支援まで幅広く対応しています。良く言えば「ワンストップ支援」、悪く言えば“便利屋”です。
草むしりや掃除代行まで人材業界まわりの代行業務なら、だいたい何でもご相談いただけます。最近はご紹介経由で転職エージェント様とのお付き合いが増えてきました。
問い合わせ内容も多岐にわたり、人材紹介会社が抱えるリアルな課題を日々感じています。今回は、その一部をご紹介します。
①採用支援
まずご相談いただいたのは、転職エージェント自身の採用支援です。
「採用のプロなのだから自社採用も得意なのでは?」と思われるかもしれませんが、実はそう単純ではありません。転職エージェントが専門としているのは新卒採用や中途採用の紹介業務です。自社のアルバイト・パート採用となると、求人広告媒体のほうがコストパフォーマンスに優れるケースも多く、その部分をお手伝いしました。
そこで気づいたのは、転職エージェントの多くが求人広告のキャッチコピーや表現設計には意外と無頓着だということです。実際にいくつかの採用ホームページを見てみると、中堅規模の会社であっても、訴求設計が十分に練られていないケースが目立ちます。いわば医者の不養生です。
人材紹介会社こそ、自社採用のブランディングを丁寧に設計することで、応募の質や定着率が大きく変わります。転職エージェントの採用支援は、まだまだ伸びしろのある領域だと感じています。
②集客支援
次に多いのが、自社集客を強化したいという相談です。いわゆるインバウンド型の集客を強めたいというニーズです。
大手のSEO対策会社やコンテンツマーケティング支援会社に依頼すれば、月額30万円~100万円という予算が必要になることも珍しくありません。しかし中小規模の転職エージェントにとって、その金額は簡単に出せるものではありません。
そこでよく聞かれるのが、「月10万円~30万程度の予算で、社内メンバー中心にできる施策はないか」という現実的な相談です。
正直に言えば、ヒト・モノ・カネの制約から完全に自由になることはできません。それでも、既存コンテンツの改善や導線設計の見直し、強みの言語化など、積み上げられる施策はあります。弊社での運用経験や成功・失敗事例を共有すると、具体的で実践的だと評価いただくことも多いです。
SEOやコンテンツマーケティングは魔法ではありませんが、設計を間違えなければ少予算でも成果を積み上げることは可能です。転職エージェントの集客支援は、戦略と現実のバランスをどう取るかが鍵になります。
③営業代行
三つ目は営業代行や企業開拓に関する相談です。
新卒や第二新卒に強い人材紹介会社から、新規開拓の進め方についてご相談をいただきました。その会社は求職者集客には成功している一方で、紹介先企業の開拓が思うように進んでいないという課題を抱えていました。求職者が集まらないのではなく、紹介先企業が足りないという、やや珍しいパターンです。
すぐに解決できる話ではありませんでしたが、情報交換をしながら相性の良い企業をご紹介し、今後の方向性を整理する流れになりました。営業代行というより、業界内のハブのような立ち位置に近いかもしれません。
未経験エンジニアを採用しているSES企業や、第二新卒の営業職を積極採用している企業があれば、無料でご紹介も可能です。こうした横のつながりが生まれるのも、この仕事の面白いところです。
人材ビジネスは決して簡単ではない
求人広告や人材派遣、職業紹介は「誰でもできる」「専門性が低い」と言われることがあります。ビジネスモデル自体はシンプルなので、ある意味では間違っていません。
しかし実際の現場では、経営戦略、営業設計、集客構築、採用ブランディングなど、解決すべき課題は多岐にわたります。表面はシンプルでも、実際に成果を出し続けるのは簡単ではありません。
さまざまな相談を受ける中で、人材ビジネスは決して“片手間でうまくいく”ものではないと改めて感じています。
なぜか人材派遣会社よりも転職エージェントとのご縁が多い弊社ですが、採用支援から集客支援、営業支援まで関わるうちに、気づけば「転職エージェント専門の何でも屋」になりつつあります。
それもまた一つのポジションです。業界を横断的に見ているからこそ見える景色もある。そう思うと、この便利屋稼業も悪くないと感じた週末でした。

