BLOG
アルバイトの自己負担から考える強制負担と自腹購入の話
雑記・日記・備忘録先日アルバイト・パート採用で自己負担(自費購入)の話題になった際に、おもえば自己負担の定義やルールが曖昧なことに気づきました。
自己負担とは、働くにあたって「〇〇を買ってね」という自分でお金を出して購入しなければいけないものを指します。飲食サービス系では靴や制服を負担しなければいけない会社がありますが、これは必ずしも違法とは呼べません。
業員に自己負担させるためには、労働契約上の根拠が必要となります。会社が就業規則の作成義務を負う場合(常時10人以上の労働者を使用する場合)であれば、会社はあらかじめ就業規則に作業用品などの負担額などを記載し、労働基準監督署長への届出や従業員への周知などの手続きを経る必要があります。労働契約上の根拠がなければ、従業員は自己負担を拒否することができます。
引用:「ブラックバイト」制服の購入強制、振込手数料は自己負担…こんなやり方は違法?
簡単に言うと業務に必要な作業用品は労働契約上の根拠があり、就業規則に作業用品などの負担額などを記載していれば問題ないとされています。しかし、いくら業務上必要だと思われても、あまりに自己負担額が大きいと詐欺に近いと考えられており、クレームになることもあります。
実際にそうして騙す人が一定数存在します。研修代やレッスン代を自己負担させたり、物品を指定業者もしくは会社から買い取る形式の手口もあります。騙してやろうというよりかは経営者(雇用主)がシンプルにみみっちいパターンも…。
いくらまでなら労働者の許容範囲なのかが非常に曖昧で難しい問題です。例えば「研修期間中はペンとノートは自分で用意してね」というパターンも多いと思いますが、これも自費購入と言えば自費購入です。
わざわざ労働条件通知書や就業規則などの書面に明記すべきものでもないと思いますが、ボーダーラインが微妙です。個人的にはペンやノートなど文房具は買わなくても自宅にありそうですし、労働者側が受け入れるべきなのかなと思います。
金額で言えば千円以下で手に入るものは労働者も受け入れてもらえるのではないでしょうか。千円以上の負担がかかるものであれば会社側が負担すべきだと考えられます。
新卒採用や中途採用ではわざわざ「スーツ必須」とは書きませんし、スーツは個人で準備するものと一般常識の範囲内と言えるでしょう。しかし、アルバイトでは数千円の自己負担が問題視されますので注意してほしいと思います。
労働に必要不可欠な部品・備品・商品は基本的に会社が負担するのが大前提になりますが、もしも個人負担にさせるなら詐欺求人だと思われないようにあらかじめ求人原稿で説明することが親切です。
境界線が曖昧ですが、不安なら万が一クレームが起きた時に対処できるように求人広告担当者に確認・相談しておくことをおススメします。