BLOG
フリーター採用とは?メリット・デメリットや定着率向上のコツ
採用手法・採用知識フリーターは、アルバイト採用において重要な戦力となる人材です。時間の融通が利きやすく、フルタイム勤務が可能なケースも多いため、企業にとっては即戦力として期待できる一方で、定着率やキャリア志向などを踏まえた採用・マネジメントが求められます。
本記事では、フリーターの基本的な特徴や働き方を整理したうえで、企業側から見た採用メリット・デメリット、戦力として活用するためのポイント、効果的な募集方法まで実務視点で解説します。フリーター採用を検討している企業担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
フリーターとは
フリーターとは、正社員や契約社員などの正規雇用ではなく、主にアルバイトやパートなどの非正規雇用で働きながら生計を立てている人を指す言葉です。
一般的には学生アルバイトとは異なり、仕事を主な収入源として継続的にアルバイトをしている人を指すケースが多く、採用現場でも「フリーター層」はアルバイト採用の重要なターゲットとなっています。
企業の採用活動においてフリーターは、時間の融通が利きやすくフルタイム勤務にも対応できるケースが多いことから、即戦力として期待される人材です。実際、飲食業や小売業、サービス業などでは、学生アルバイトよりもシフトに安定して入れるフリーターを積極的に採用する企業も少なくありません。
一方で、フリーターという働き方は、正社員と比べて収入や雇用の安定性が低く、キャリア形成の面で課題が指摘されることもあります。そのため近年では、フリーターとして働きながら正社員登用を目指す人や、キャリアアップを意識して仕事を選ぶ人も増えています。
企業側としても、単なる労働力としてではなく、将来的な人材確保の観点からフリーター層をどのように活用するかが重要なテーマになっています。
フリーターとニートの違いは?
採用現場では「フリーター」と「ニート」を同じような意味で捉えてしまうケースもありますが、実際には両者の意味は大きく異なります。
フリーターは、アルバイトやパートなどの非正規雇用で働きながら収入を得ている人を指します。つまり、雇用形態は非正規であっても労働意欲があり、実際に仕事をしている点が特徴です。将来の目標のために働いている人や、生活費を稼ぐためにフルタイムでアルバイトをしている人など、その背景はさまざまですが、企業にとっては採用対象となる労働力です。
一方、ニートは「Not in Education, Employment or Training」の略称で、就業しておらず、学校にも通っておらず、職業訓練も受けていない人を指します。つまり、現在は労働市場に参加していない状態にある人を意味します。
このように、フリーターは働いて収入を得ているのに対し、ニートは働いていない状態にある点が大きな違いです。採用活動の観点では、フリーターは即戦力となる可能性がある人材であり、ニートとは明確に区別して理解する必要があります。
フリーターとアルバイトの違いは?
「フリーター」と「アルバイト」という言葉は混同されることがありますが、両者は意味する内容が異なります。
フリーターとは、主にアルバイトやパートなどの非正規雇用を中心に生活している人を指す言葉であり、いわば「働く人の属性」を表す言葉です。正社員としてのキャリアを持たず、複数のアルバイトを掛け持ちしたり、長期間アルバイトとして働き続けたりする人を指す場合が一般的です。
一方、アルバイトは雇用形態の一つであり、短時間や短期間の勤務を前提とした働き方を意味します。学生や主婦が家計の補助やお小遣い稼ぎのために働く場合もあれば、副業としてアルバイトをする会社員もいます。つまり、アルバイトは「働き方の形態」を指す言葉であり、必ずしも生活の中心となる仕事とは限りません。
このため、フリーターは生活の主な収入源としてアルバイトをしている人を指すのに対し、アルバイトはあくまで雇用形態の名称であり、学生や会社員などさまざまな立場の人が行う働き方であるという点が大きな違いです。企業がアルバイト採用を行う際には、この違いを理解したうえでターゲットを設定することが重要になります。
フリーターの採用メリット
アルバイト採用を行う企業にとって、フリーターは重要な戦力となる人材です。学生アルバイトと比べて勤務時間の制約が少なく、シフトに柔軟に対応できるケースが多いため、店舗運営や現場業務の安定化につながりやすい特徴があります。
特に飲食業や小売業、サービス業などでは、フリーター層の存在が現場の戦力として大きな役割を果たしています。
フリーターの働く動機はさまざま
時間の融通が利きやすく、即戦力として活躍する可能性が高い点がフリーター採用の大きなメリットです。
フリーターとして働く理由は人によって大きく異なります。将来的に正社員として就職することを目標にしながら働く人もいれば、俳優やミュージシャンなどの夢を追いながら生活費を稼ぐためにアルバイトをしている人もいます。
また、明確な目標がないままフリーターとして働き続けているケースもあり、その背景や価値観は非常に多様です。
このように働く動機はさまざまですが、共通して言えるのは「仕事を主な収入源として働いている」という点です。
そのため、アルバイト経験が豊富で接客や現場業務に慣れている人も多く、企業にとっては採用後すぐに戦力として活躍する可能性が高い人材でもあります。
フルタイム勤務にも対応しやすい
フリーター採用の大きなメリットの一つは、勤務時間の自由度が高く、シフトに多く入ってもらいやすい点です。
学生アルバイトの場合は授業のスケジュールに左右されますし、主婦・主夫層は家庭の事情で勤務時間に制約があるケースが少なくありません。
一方、フリーターは仕事を主な収入源としているため、本人が希望すればフルタイム勤務に対応できる場合も多く、安定したシフトを組みやすくなります。
店舗運営やサービス提供において人員が不足しがちな時間帯でも対応してもらえる可能性が高く、現場の稼働を安定させるうえで重要な存在となります。
長期勤務が期待できる場合も多い
フリーターは学生アルバイトと比べて、長期間同じ職場で働く傾向が見られることも少なくありません。
学生の場合は卒業や就職によって一定のタイミングで退職するケースが多いですが、フリーターは生活の収入源として働いているため、安定した職場を求めて長く勤務するケースもあります。
また、これまで複数の職場で働いた経験を持つフリーターも多く、接客や販売、調理、軽作業など、さまざまな業務経験を積んでいる人材も少なくありません。
そのため、採用後の教育コストを抑えながら即戦力として活躍してもらえる可能性がある点も、企業側にとって大きなメリットと言えるでしょう。
このようにフリーターは、アルバイト採用を考える企業にとって非常に重要な人材層です。実際、多くの業界でフリーターの採用ニーズは高く、アルバイト市場においては売り手市場が続いていると言われています。
フリーター採用のデメリット
一方で、フリーター採用にはメリットだけでなく、企業側が理解しておくべき課題も存在します。特に、長期的な人材育成や組織運営の観点では注意が必要なケースもあります。
一般的にフリーターは、より条件の良い職場を見つけた場合に転職する可能性が比較的高く、企業側から見ると定着率に課題が生じることがあります。そのため、長期的な人材育成を前提としたポジションでは、人材が定着しにくいという課題が生じることもあります。
また、正社員と比べて業務範囲や責任の範囲が限定されるケースが多いため、専門性の高い業務やマネジメント業務を任せるには時間がかかる場合があります。企業側が求めるスキルレベルによっては、教育や研修のコストが想定以上に発生する可能性もあるでしょう。
さらに、採用や教育にコストをかけても早期退職につながるリスクがある点も、フリーター採用の難しさの一つです。そのため企業としては、採用時の見極めだけでなく、働きやすい環境づくりや正社員登用制度などを通じて、定着率を高める工夫が求められます。
フリーター採用に向いている業種・職種
フリーター採用はすべての職種に向いているわけではありませんが、勤務時間の柔軟性や現場経験が活かせる業種では大きな戦力になります。特にアルバイトやパートを中心に人材を確保している業界では、フリーター層が現場を支える重要な役割を担っています。
代表的なのが飲食業や小売業、サービス業です。これらの業界ではシフト制での勤務が一般的であり、時間の融通が利きやすいフリーターは店舗運営を支える貴重な人材となります。学生アルバイトだけではシフトが安定しないケースも多いため、フルタイム勤務が可能なフリーターがいることで、現場の稼働が安定するというメリットがあります。
また、コールセンターや物流業界、軽作業の現場などもフリーター採用と相性が良い職種と言えます。これらの職種では勤務日数や時間帯の調整が比較的しやすく、アルバイト経験を活かして即戦力として働けるケースが多いためです。特に繁忙期やシーズンによって人員が変動する業界では、柔軟に勤務できるフリーターの存在が大きな戦力になります。
一方で、高度な専門知識が必要な職種や長期的な育成を前提としたポジションでは、フリーター採用が必ずしも適しているとは限りません。そのため企業側は、自社の業務内容や人材戦略を踏まえたうえで、どのポジションでフリーターを採用するのが効果的なのかを検討することが重要になります。
フリーター採用を成功させるためには、単に人手不足を補う目的だけでなく、業務内容や勤務形態との相性を考慮したうえで採用計画を立てることが重要です。
フリーター採用を成功させるポイント
正社員登用の可能性を示す
一人ひとりの「働く動機」を知ることが重要です。
まず、フリーターひとりひとりの働く動機を知る、あるいは動機づけをすることが重要といえます。さらに、フリーターと正社員で差別をすることなく、「努力すれば正社員の道もある」ことを示すのも有効です。
フリーターは、正規雇用を希望してはいるがそれがかなわない「やむを得ず型」、明確な目標(音楽、演劇など)を持った上で生活の糧を得るための「夢追求型」などに分類されます。
このうち「やむを得ず型」は、正社員に近い動機や価値観を持っている「フルタイム志向」であり、アルバイトを選ぶ際に重要視するのは「仕事内容」の場合が主流です。一方、「夢追求型」は「シフト志向」が強く、それに当てはまる勤務先や時間帯を選んで働く傾向にあります。
フリーターを戦力として活用したいのであれば、「時給」「拘束時間」「勤務地」などといった条件以上に、その仕事の持つ意味を理解してもらい、仕事に魅力を感じてもらうことが大切です。
正社員と不必要に区別しない
フリーターと正社員とが混在している職場の場合、両者の違いを強調しないほうが良いでしょう。いつ辞めるかわからないからといって正社員だけで重要事項を決めたり、福利厚生などで正社員と明らかな差をつけたりすれば、フリーターのモチベーションが上がることはまずありません。
優秀なフリーターを正社員登用するのも有効であるといえます。正社員登用したフリーターは、すでに一緒に仕事ぶりを見ていることもあり、入社後に仕事面での評価が落ちることはほとんどないでしょう。
そのため、雇用者が負うリスクが少ない採用方法と言われています。また、頑張り次第で正社員になれる、として公正な面接や試験のもとに社員登用をすすめていけば、職場の活性化にもつながっていくでしょう。
フリーター採用で失敗しないための注意点
フリーター採用は企業にとって即戦力となる可能性が高い一方で、採用後のミスマッチを防ぐためにはいくつかの注意点があります。特に重要なのは、応募者の働く目的や勤務条件を事前にしっかり確認することです。
フリーターの働き方は非常に多様であり、生活費を稼ぐためにフルタイムで働きたい人もいれば、夢や目標を追いながら働いている人、副業や別の仕事と掛け持ちしている人もいます。そのため、採用時に勤務時間やシフトの希望を十分に確認しておかないと、入社後に勤務日数や時間帯のミスマッチが生じる可能性があります。
また、フリーターはより条件の良い職場が見つかれば転職するケースも少なくありません。時給や勤務地、シフトの自由度などの条件面が他社よりも大きく劣っている場合、採用しても短期間で離職してしまう可能性があります。そのため、求人条件を明確にし、働きやすい職場環境を整えることが定着率向上につながります。
さらに、フリーターの中には複数のアルバイトを掛け持ちしている人も多く、勤務スケジュールの調整が難しくなるケースもあります。採用前の面接では、他の仕事との兼ね合いや希望する働き方について丁寧に確認し、双方が納得したうえで採用することが重要です。
フリーター採用を成功させるためには、単に人手不足を補う目的で採用するのではなく、応募者の働く動機やキャリア志向を理解したうえで、長く活躍してもらえる環境を整えることが欠かせません。
フリーターを採用するための求人募集方法
フリーターの気持ちに寄り添った表現が有効です。
一口に「フリーター」と言っても、その背景は様々です。ご家庭の事情などでフルタイム勤務が難しい方もいれば、学校卒業後に内定を獲得できずフリーターとして勤務する方、将来の夢のためにあえて自ら非正規雇用を望む方…それぞれ理由が異なっているため、有効な訴求方法について悩まれている企業様も少なくありません。
しかし、フリーターの方の多くは「生活費を稼がなければならない」という共通点を抱えています。求人原稿内に収入例や具体的なシフト例を記載した方が良い理由は、雇用主側がその収入・シフトを「保証している」所にあります。
決まった収入を確保できることは、フリーターの方にとって大きな安心感に繋がります。また、シフトや時間帯に融通が利くかどうかも重要なポイントです。店舗の事情によってシフトの変更が難しい場合は「週に5日以上勤務できる方は時給+100円」といった制度を導入するケースも増えています。
それでは具体的に、上記の訴求ポイントを踏まえて原稿案を考えてみましょう。
■求人広告の例文テンプレート―――――――――
時給1500円×8時間×週5日×4週間=月収○万円以上可能。
週に4~5日働けるフリーターさんを歓迎しています。
お店としてもそれだけ入って頂ければ正直助かるので…ある程度、時間帯は融通が利くように調整しています。
「基本シフトは9時~17時だけど〇曜日は12時~20時で働きたい」「〇曜日は休みたい」「週5日フルで働きたい」など、あなたのやりたいことや望んでいる生活スタイルを維持できるように、こちら側としても希望に沿う形を取れればと考えているのでまずは一度お話してみませんか?
■―――――――――――――――――――――――
このように、雇用主側が原稿上で収入・シフトを保証しつつ、呼びかけるように訴求することで「とりあえず行って話をしてみようかな」という気持ちを抱いてもらうことができます。
大切なのは、ただ条件を緩和するのではなく、その背景にある想いを原稿内で表現することです。正直に書かれた文章は、読み手としても「なるほど」と安心感を持てるものだと思います。
また、もしも身近にフリーターの方がいらっしゃる場合は、実際にお話を伺うと公募で求人する際のヒントになるはずです。
まとめ
フリーターはアルバイト採用において重要な戦力となる人材であり、時間の融通が利きやすく、フルタイム勤務にも対応できるケースが多いことから、多くの企業で積極的に採用されています。特に飲食業や小売業、サービス業などでは、フリーター層が現場の中心的な戦力として活躍しているケースも少なくありません。
一方で、フリーター採用には定着率やキャリア志向の違いなど、企業側が理解しておくべき課題も存在します。採用後のミスマッチを防ぐためには、応募者の働く目的や希望する勤務条件をしっかり把握し、働きやすい環境を整えることが重要です。
また、正社員登用制度やキャリアアップの機会を用意することで、優秀なフリーターを長期的な戦力として育成することも可能になります。単なるアルバイト採用として捉えるのではなく、将来的な人材確保の観点からフリーターを活用することが、企業の採用戦略において重要なポイントと言えるでしょう。

