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ビートたけし独立騒動から学ぶ「トップの人材勧誘術」
雑記・日記・備忘録お笑いタレントで映画監督の北野武(ビートたけし)さんが、長年所属していたオフィス北野を離れ独立しました。芸能界と一般企業を単純に比較することはできませんが、71歳で新しい組織を立ち上げるという行動力は、まさに経営者にとっても学ぶべき姿勢です。
特に注目すべきは、独立後に見せた公開スカウト活動です。これは笑いを誘う場面でありながらも、経営における採用の本質を突いています。
北野武さんの「公開スカウト」の事例
独立が発表されて以降、北野さんは自身の出演番組で積極的に勧誘を行いました。
- 『めちゃイケ』最終回では、ナインティナイン岡村隆史さんに「俺の事務所に来ない?」と声をかける。
- 『情報7daysニュースキャスター』では、TBSの安住紳一郎アナウンサーに「TBSの3倍払う!」と破格の条件で誘い、スタジオを笑いに包んだ。
一見するとギャグのように見えますが、「トップ自らが優秀な人材を口説く」という点で、経営者にとって大きなヒントが隠されています。
トップが採用に関わる重要性
役員やキーパーソンとなる人材採用は、人材紹介会社に任せきりでは上手くいきません。経営者自身が主体的に関わり、直接「一緒に働こう」と声をかけることが成功につながります。
実際に、メルカリ創業者の山田進太郎さんは立ち上げ期から自ら動き、優秀な人材に積極的に声をかけ続けたことで知られています。その結果、現在の同社の成長につながりました。
ソフトバンクの孫正義氏が就活イベントで学生に直接「うち来ない?」と声をかけたら、多くの学生が心を動かされるのは想像に難くありません。北野さんの「公開スカウト」も同じ構造であり、トップの言葉だからこそ人の心を動かす力を持つのです。
芸能界の独立と企業経営の共通点
芸能事務所にとって、売れっ子タレントの確保は経営の生命線です。特に新会社立ち上げ時には、信頼できる人材がいなければ経営基盤が揺らぎかねません。
北野さんほどの大物であっても、自身一人だけでは不安を感じ、優秀な仲間を求めて動くのは当然といえるでしょう。テレビの前で笑っている視聴者にとっては冗談に見えるシーンも、経営の観点からすれば「本気の勧誘活動」と捉えることができます。
まとめ:経営者が学ぶべき「トップのスカウト力」
ビートたけしさんの独立劇から学べるのは、採用は経営者が最も力を入れるべき仕事の一つだということです。
- トップが直接口説けば、人材は大きく心を動かされる
- 特に役員や経営幹部クラスは「社長が本気で求めている」と感じることで意思決定が早まる
- 採用は外部委託だけでなく、経営者の熱意と行動が不可欠
採用に悩む経営者ほど、「北野武流スカウト術」から学ぶべき点は多いといえるでしょう。