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ネクサスプロパティマネジメント社の内定取り消し問題
雑記・日記・備忘録収益不動産売買仲介事業などを展開している株式会社ネクサスプロパティマネジメント(東京都港区/代表取締役:廣兼卓真)の内定取り消しが問題になっています。
株式会社ネクサスプロパティマネジメントによる内定取り消しについて(リンク切れ)
https://note.com/tanukitakuki/n/nf59688f14cd0
2023年4月入社予定だった中途社員に対して7日前の3月25日に内定取り消しをおこなった行為が炎上しました。また、社員の募集ではなく業務委託契約(偽装請負契約)であったり、雇用契約書を渡さなかった行為も問題と言えます。
現時点ではどこまでが事実なのか正式発表がないため未確認ですが、ブログでは廣兼卓真社長が行方不明という驚愕の言葉も飛び出しており、事実だとしたら会社存続の危機です。スタッフも「ヤバい」「倒産の危機?」「どうしよう」状態だと思います。(追記:本人のツイッターが更新されました)
内定取り消しの経緯
経緯としてはネクサスプロパティマネジメント代表取締役のツイッターアカウント(ぼのぼのですよ)で営業職を募集したのが事の発端になります。
廣兼卓真社長は、約8万人のフォロワーを抱えている影響もあり、500名以上の応募が集まったそうで、内定者のたぬき氏のブログでは最終的に23名の内定者を出たと書かれています。
事業拡大の為、不動産営業マンを募集!
業界最高水準の歩合率を用意している。
くすぶってる奴はマジでウチに来い。
人生は変えられるってのを体感させてやるよ。
学歴、経験の有無は問いません。人を見ます。応募はDM送って下さい。
ブチ飛んだ気合い入ってる奴待ってるぜ。 pic.twitter.com/eV8m415J0K— ぼのぼのですよ (@bonobonodesuyo) January 19, 2023
内定者が指摘した問題点
- ・最終面接後に社員ではなく業務委託であることを通知
- ・給料は20万円+歩合
- ・募集要項が書かれた書類は持ち帰り不可
- ・入寮の勧誘
- ・入社直前での内定取消
内定取り消しの被害に遭った方は可哀想だと思いますが、今後は以下の注意点を守ってもらえればブラック企業や怪しい企業に騙されることもなくなります。求人広告屋として同じような被害者をなくすために、就職・転職活動における注意点や見分け方をまとめました。
ツイッター求人には応募しない
第一にツイッター求人は危険です!
理由は雇用条件・募集要項が不明だからです。大体が職種ぐらいしか紹介していないケースが多く、具体的な仕事内容をはじめ、給与や福利厚生でさえ書かれていないケースがほとんどです。
魅力的な高時給だとしても怪しい人物の求人には応募してはいけません。仮に真面目な会社だとしても「想像していたのと違った」とミスマッチが起こりやすいです。ツイッター募集はどんなに有名人でも応募しないことをおすすめします。
廣兼卓真社長の動画で例にあげると、どのような地域や属性の不動産物件を取り扱っているのかが不明です。居住用不動産なのか、投資用不動産なのか、仕事内容に用地仕入れも含まれるのかがわかりません。
例外的に求人サイトや採用ホームページに誘導し、求人詳細が確認できる場合は、内容を吟味したうえで判断してもいいと思います。
ポジショントークに聞こえるかもしれませんが、タウンワークやリクナビNEXTなど求人サイトを利用することが一番安全な仕事探し方法です。
企業の評判口コミ情報は必ずチェックする
就職・転職活動では面接前に企業の評判口コミ情報は必ずチェックしましょう!
ただ、株式会社ネクサスプロパティマネジメントは2018年2月設立と若い会社のため、現在時点でオープンワークの評判口コミ件数0件でしたので、なかなか内情が浮かび上がってきません。
一方で、トップセールス級になると年収1億円の社員もいるとのことですが、売上20億に対して社員数が23名の会社であると語っています。簡単に言えば1人あたり8700万円の売上です。(実際には営業事務がいたりして営業職は多くても20名でしょう。つまり1人1億。)
粗利率を考えれば一人あたり売上1億なのに年収1億円の人間が本当にいるのかが疑問です。一人だけ化け物級のトップセールスがいれば、その1人だけならありえなくはないのですが、ネット上でも疑問の声が上がっていました。
ちなみに厚生年金の事業所検索結果では社会保険加入者が2名しかいないため、少なくとも業務委託メンバーも社員数とカウントしているのは間違いないです。
事前に厚生年金の事業所検索をリサーチできていれば、同社にエントリーすることはなかったでしょう。
ネクサスプロパティマネジメントのR4年1月度の売上8億円、当期純利益1300万円に対して億プレイヤーがいるのが凄い興味があります。利益率がかなり高くインセンティブが利益に対して結構な割合付与されてるってことですかね?港区1の角刈りボーイ (@kakugari_minato) October 22, 2022
引用:https://twitter.com/kakugari_minato/status/1583771690693431296
話題になっている内定取消しの件
まず全ての就活生に言いたいのは、ホームページなんて見ても良いことしか書かないので、厚生年金の事業所検索をした方が良いということ。
被保険者数2、というのは社会保険加入者が2名しかおらず概ね役員、社員含めて2名ということ。… https://t.co/CtW3kLF8Dx pic.twitter.com/o3eDsXYg3g
— 米谷昂@FastAPIガチ勢 (@yoneya_fastapi) March 31, 2023
ちなみに不動産業界(売買仲介)やハウスメーカーは高年収が魅力的ですが、オープンハウスのようにゴリゴリの体育会系の会社が大半です。テレアポから手紙までガンガン営業を書ける会社が多いです。
法律を学び、嘘を見抜き、専門家に相談する
Q.内定取り消しをするような会社って、なんでいつも「業界最高水準の歩合率!」「人生は変えられる!」「学歴経験不問!」みたいなPRをするの?
A.実際は社員じゃなく業務委託だとか、売上高の割に歩合額がおかしいとか、社員数と被保険者数が合わない、みたいな点に疑問を持たない人を集めたいからだよ! pic.twitter.com/dbB8xNObWf
— 新田 龍 (@nittaryo) March 31, 2023
あと「内定取消者を採用したがる企業」には重々気をつけてほしいですね。もちろん真摯な想いで手を差し伸べている会社がほとんどだと思いますが、以前「てるみくらぶ」で内定取消騒動があった際、該当者を「無試験で採用します!」と宣言した社長の直前ツイートに闇が垣間見えたことがありましたので… pic.twitter.com/zKUGFuYIMN
— 新田 龍 (@nittaryo) March 31, 2023
ブラック企業アナリストの新田龍氏も内定取り消し問題について言及していますが、結局は自分のことは自分で守らなければいけません。現在、社会問題になっている裏求人や闇バイトにも共通しますが、騙されないための知識はつけるべきだと思います。
面接の段階で怪しいと感じたなら、選考辞退または内定辞退するのが正しい判断だったと言えます。その不安や疑問を無視して内定承諾すると、最終的には自分自身の経歴が傷つきますし、損をします。
ブラック企業を撲滅するのも大事ですが、労働者(求職者)側が正しい知識を身に着け、ブラック企業とは関わり合いをもたないのが一番です。
今回の事例を教訓に、不幸な出来事に巻き込まれる人が減ることを祈っています。