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喫煙者の不採用宣言から考えるタバコと求人広告の話
雑記・日記・備忘録とある企業の社長がツイッターで「喫煙者は一切採用しないことを決めました」と宣言し、ネット上で賛否両論が起きました。過去には星野リゾートが喫煙しないと誓約しない限り応募できなくして大きな反響を呼びました。
「なぜニコチン依存症の社員だけを企業は優遇するのか」とアルコール依存症の社員が主張したら、従業員食堂の横に社員用のバーを設置するのでしょうか。ニコチンが切れて集中できないという状況は、アルコールが切れて手が震えるという状況と差はありません。
あなたはたばこを吸いますか?-星野リゾート採用サイト
http://recruit.hoshinoresort.com/tabacco/tabacco.html
製薬会社のファイザーやスポーツクラブ運営のセントラルスポーツも採用時に喫煙の有無を確認しているそうです。世の中全体が禁煙に動いており、禁煙が企業文化や行動規範の一つと認識され始めてきていると思います。
しかし、喫煙者を採用しないと明言する企業は実際どれくらいあるのでしょうか。就活サイトや転職サイトで喫煙とフリーワード検索してみました。
バイトルでは92000件中900件(約1%)がヒット。
リクナビネクストでは10221件中57件(約0.5%)がヒット。掲載企業の「喫煙室完備(完全分煙)」という言葉が中心です。
マイナビ転職では8921件中42件(約0.4%)がヒット。オフィス内禁煙・分煙という特徴軸を設定してある会社が表示されます。
リクナビ2019では30840件中118件(約0.3%)がヒット。喫煙ルーム施工会社も含まれたり、人事ブログで喫煙者と思われる採用担当者が禁煙していることを語るのも含まれているので実数はさらに少ないです。喫煙については大体3パターンに分かれます。
①完全禁煙会社を宣言している会社。
(例:株式会社ウィルワン)
②非喫煙手当(禁煙手当)がある会社。
(例:株式会社太陽企画、株式会社ラウンドワン、株式会社プラスアルファ)
③入社までに禁煙の制約が必要な会社。
(例:株式会社サウンドハウス、日新火災海上保険株式会社)
喫煙者を採用しないと宣言している企業は0.1%以下。採用の条件に含める点について法的な問題はないそうですが、まだ一握りの企業だけと言えますね。
気になったのは全体の約0.5%~1%の企業しか禁煙・喫煙について触れていない点です。求人広告では特に何もアクションをしていない企業も書くべきポイントはたくさんあります。
例えば喫煙所や喫煙ルームの有無はすべての企業が書けるはずです。フロアに設置してあるのか、ビル内にあるのか、屋外なのか、休憩室なのか。
喫煙している労働者側からお断りしたいケースも考えられます。例えばビルにも近隣にも喫煙所がない場合は、就業中は禁煙と言えます。喫煙者からすると働く始めた後に「まさか吸えないとは…」と焦る人もいるかもしれません。
喫煙可とも禁煙とも何も書かれていない企業が大半ですが、喫煙者にとっては気になるポイントなので、求人広告や採用ホームページでタバコについて記載したほうが親切と言えるでしょう。
吸えて当たり前の時代から、禁煙が当たり前の時代になったからこそ喫煙の有無を書いたほうが良いかもしれませんね。
採用募集では職場環境や会社設備を具体的に書くことが必要不可欠ですが、喫煙の有無も職場環境や企業文化の一つと言えます。当社では銘柄は何を吸っているのかレベルまで書いてもいい企業様からのご連絡をお待ちしております。